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エネルギーを取りだす仕組み

1.主に腸で行われる消化---細胞外に分泌された酵素による。
●糖質(多糖)単糖に、タンパク質はアミノ酸に、脂質は脂肪酸とグリセロールになって吸収される。

2.細胞内で分解---細胞質での酵素による。
●細胞内に入ってきたブドウ糖は、解糖によりピルビン酸水素になってミトコンドリア内に入る。嫌気的条件では、細胞質でピルビン酸から乳酸を生じる。

3.ミトコンドリア内で分解---クエン酸回路電子伝達系
●ピルビン酸はアセチルCoA(アセチルコエンザイムエー)となってクエン酸回路に入る。クエン酸回路からは大量の水素がでる。その水素は、クリステと呼ばれる内膜の電子伝達系へ渡される。

解糖系は、ブドウ糖を原料にしてピルビン酸を作るわけだが、これはミトコンドリア内でアセチルCoAを作るためのものなのだ。

・なぜアセチルCoAを作るのかというと、クエン酸サイクルを駆動するためである。

クエン酸サイクルはなんのためにあるかというと、水素を得るためにあるのだ。

なぜ、水素が欲しいのか?

水素は簡単にプロトン(陽子)電子に分かれるため、良い電子供与体になるのだ。つまり水素から電子がもらえるということ。

・水素の担体、つまり運び役として「NADH」や「FAD」がある。この図には描いてないがFADはフラビンアデニンジヌクレオチドといい、ビタミンB2関連物質だ。勿論NADHはニコチン酸関連物質。

・NADHによって運ばれた水素はNADH脱水素酵素複合体で水素イオンと電子に分けられる。

・電子は図のように1個ずつ運ばれていき、最後はシトクロム(チトクロム)酸化酵素が捕まえている酸素にくっついていく。

・NADH脱水素酵素複合体は、水素から受け取った電子をユビキノンに渡す。

・シトクロムb-c1複合体は、ユビキノンから受け取った電子をシトクロームcに渡す。

・電子伝達系の3つの酵素複合体は電子の流れによってプロトンポンプとなり、マトリックス内の水素イオンを膜間部分におしだす。

・水素イオンによって膜間部分とマトリックスにpH勾配電位差が生じ、そのエネルギーを利用してATPアーゼ(ATP合成酵素)を駆動する。

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