■無農薬ということ
食べ物に気を付けているという人の話を聞くと、「自然」や「無農薬」にこだわっている人が多いようです。
しかし、自然には毒物や危険物が多いことを認識していないと「トンデモ理論」に騙されます。
また「無農薬」にも落とし穴があります。
例えば木酢液です。
これは農薬ではありません。
だからこれを農薬代わりに使用すれば「無農薬」ということになります。
しかし、木酢液は土壌改良資材としては使えるものの農薬としての登録はないため、殺虫剤や殺菌剤の代わりに農家が使えば「無登録農薬」となり法律違反となるわけです。
それだけではありません。
「木酢液」の安全性は確認されていないどころか、有害である可能性の方が高いのです。
<農薬問題に詳しい千葉大学の本山直樹教授は「有機農家が使っていた資材の中から合成農薬が検出された例もある。これを使えば無農薬として売れるなどという宣伝に惑わされず、登録のある農薬を使ってほしい」と助言する。>とありました。
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/news/021016/index.html
これは、いったいどういうことでしょう。
「無農薬」は信用できないのが現状だ、ということではないでしょうか。
これは「有機農家が使っていた資材の中から合成農薬が検出された例もある。」ということからもわかるでしょう。
農薬代わりに使用している怪しい資材は、「木酢液」の他にもいろいろとあるということなのです。つまり、安全性の確認されている登録のある農薬を使わずに、何の基準も許可もない無登録農薬を利用して「無農薬」と呼んでいることがあるということなのです。
「無農薬」の方が余程怖いと言えなくもありません。
サプリメントを使っている人にも、売っている人にも「自然食愛好家」と同じような注意が必要です。
天然だろうが合成だろうが良いものは良い、悪いものは悪い、そして、サプリメントは「天然」とか「自然」は売り文句にならない、ということをまず自覚することでしょう。
★参考HP
「日本農業新聞e農NET」
2002年11月
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