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ライフサイエンス社の医学雑誌「治療学」2008年3月号に分子栄養学三石理論について執筆しました。


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三石 巌(みついし いわお)先生との出会い 

2001年2月

 私の趣味の一つは音楽です。音楽は聴くだけでなく、あるアマチュア・オーケストラの副指揮者もやっています。そのオーケストラの常任指揮者は、17年ほど前から東京音楽大学指揮科教授の三石精一先生です。

*漢方と分子矯正医学

 仕事の方の健康の問題は、特に病気の予防に関心をそそいでいて、いろいろな分野の情報を本から仕入れています。『驚くほど』とか『見る見る』などの修飾語を使う健康雑誌は、ゴーストライターの手によるマユツバ情報が多いと聞いているので参考にしませんが、一般向けの単行本から専門書までなるべく多くの情報を仕入れる努力をしています。

 20年位前からはその文学的表現に興味を持ち漢方を勉強していたのですが、科学的根拠のあまりの少なさに疑問を抱き、説明のこじつけ方に割り切れなさを感じ始めたころ、ポーリングの『分子矯正医学』というものを知りました。
 ただ、人間というものは簡単に割り切れるものではないと言って、こじつけ説明をするのも漢方のよさの一つかもしれませんが・・・。

ライナス・ポーリング:ノーベル賞を2回とっている20世紀最高の科学者の一人。

 分子矯正医学というのは、『普通に人体に存在し生命に必要な物質』の体内濃度を変動させることによって、よい健康状態を維持し病気を治すというものです。身体の中にあって生きて行くのに必要なものといえば、ビタミンなどの栄養素にほかならないわけですから、いわゆるクスリではないという事です。それで、それまでほとんど気にも留めていなかったビタミンなどに少し興味が出てきたわけですが、そこへ三石巌の登場となるのです。

*科学的理論的著作

 私が最初に読んだ三石巌の著作は、たまたま人から貰った『老化に挑戦せよ(五月書房)で10年以上前のことでした。
 イラストや装丁などを見るとやさしそうなその本ですが、まずその説得力に驚きました。といっても漢方の経験論とは違って、科学に基づいた曖昧さの無い論理が展開されるので理解するのはなかなか手ごわく、3回読んでも4回読んでも新しい発見があるという深い内容を湛えたものでした。

 ポーリングの分子矯正医学もビタミンなどの栄養素を使いますが、経験的で理論が無いので今一つ真実味がうすかったのです。
 また、その本に出会う2〜3年前に『活性酸素』なる言葉を初めて耳にし、疑問に思っていたのですが、この本には活性酸素の説明もあり、貪るように読んだものです。そして、「三石巌の著作捜索」が始まったのです。

*縁

 東京の大きな書店でやっと見つけた『DNAとメガビタミン』により『三石巌全業績(現代書林)なるものの存在を知り、すぐに地元の書店に注文を出したのですが、入手できたのは28冊のうち8冊のみ。
 何とかならないかと思いながらも手に入ったものを次々と読んでいったところ、全く衝撃的な事実に突き当たったのです。
 入手できた8冊の中に『学問と私』というのがあったのですが、その160ページの後ろから2行目に『・・・長男精一は・・・』という一文!

 何と、三石巌という人は、指揮者三石精一の父だったのです。
 なぜ気が付かなかったのでしょう。ずっと前から我がオーケストラの指導をして下さっている三石精一先生が、その三石巌という人と親子だったとは。よく見ればお顔も似ていらっしゃる。
 この事実が私に勇気を与え、三石巌に直接手紙を書くという思い切ったことをさせたのです。
 そしてついに『三石巌全業績』を全てお世話していただき、三石理論分子栄養学との完全な出会いに至ったのです。

*三石巌と分子栄養学

 「科学的に冷静な目でものの功罪を判断する

 そのためには広い範囲の知識で情報処理できなければならず、そこに三石理論の凄いところがあると思うのですが、

三石巌の
 「科学者のための科学でなく『一市民のための科学』でなければならない
                                 という理念は、

科学が解き明かす非常なまでに冷たい真実に直面したときや、単に難しい理論に接したときなど、心強い励ましになります。
 そして、その理論を机上の空論とせず、自ら実践し生活の中に科学を取り込むお手本を示してくれた三石巌に、全幅の信頼をおいたものです。
 三石巌は公害の鉛中毒による糖尿病のため、毎日インシュリンの注射をかかせないという方でしたが、1997年1月に95才で亡くなる直前まで講演や執筆活動のほか、スキーを愉しむというほどの元気さでした。

*専門用語の壁を打ち破れ

 三石理論や分子栄養学の話は、DNAの中の遺伝情報に基づく「分子生物学」に基礎をおくもので、一市民としては難しいところもあります。しかし、聞きなれない専門用語の壁さえ打ち破れば何とかなってくるものです。
 「コレステロール」という専門用語は誰でも知っているじゃありませんか。日常用語では定義が曖昧なため科学にならないので、専門用語があるのです。

 三石理論によって「体質」というものをDNAレベルで理解すると、いかに栄養が重要かがわかってきます。そして「」「個体差」の問題が大きいということ。ビタミン必要量は一人ひとり異なる可能性が高いのです。
 よく「栄養のバランス」という人がいますが、これは曖昧な気休めの言葉だったのです。

 さらに活性酸素対策を忘れては話になりません。

 これらの実行の仕方を教えてくれるのが分子栄養学なのです。「理屈」を理解するには少しは努力が必要です。頑張りましょう。だって、「理屈抜きに効く」ではウソ臭いと思いませんか?

 分子栄養学は実行するための理論的裏付けです。
 分子栄養学で、自分の健康は自分で管理しましょう。
 マユツバに騙されないように、科学的に・・・。

呂秘伽羅無

*オーケストラは事情により2003年4月に退団

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