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おしゃべり分子栄養学 18
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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n-6系脂肪酸の代謝-1

媚多眠氏:今回は、ストレスがなぜ身体によくないかということから発展した「不可欠脂肪酸」の話までのまとめ、ということにして、復習してみようと思います。

迷ホラ吹き:ストレスが良くないというのは何となく分っていましたけど、一々理由があったんですねえ。

媚多眠氏:そうなんですね。ホルモン系つまり「内分泌系」と、「神経系」によって調節されている生命なのですが、ストレスはこの恒常性を乱すのです。

迷ホラ吹き:「ホメオスタシス」を乱すって言うんですよね。

媚多眠氏:その通りです。そのストレスに対抗して、生体は「抗ストレスホルモン」を分泌します。

迷ホラ吹き:それが副腎皮質から出てくる「ステロイドホルモン」でした。

ぼやき先生:そのステロイドホルモンはコレステロールを原料に合成されるんだが、その時の問題点は覚えているかな?

媚多眠氏:食べるコレステロールが多ければ、肝臓での合成が抑えられて肝臓の負担が軽くなる、なんていうこともありましたがね。

迷ホラ吹き:「活性酸素」の問題が一番でしょう。

ぼやき先生:そう、ステロイドホルモンは合成の時も分解の時も、活性酸素の発生があるんだな。

媚多眠氏:また、その時の代謝でビタミンCビタミンEが利用されます。つまり、活性酸素を消去するために減るだけでなく、普段より身体で多く消耗すると考えられるので、必然的に必要量が増える可能性が高いということですね。

迷ホラ吹きビタミン剤はうまく利用したほうが、合理的だということなんですね。

ぼやき先生:ビタミン以外にもニンジンやカボチャの皮に多いカロチノイドや、お茶のカテキン、そしてイチョウ・フラボノイドのような種々の低分子抗酸化物質は、できるかぎり摂取しておいたほうが良いということなんだ。

媚多眠氏:ステロイドホルモンによる、もう一つの良くないことは何でしょう?

迷ホラ吹き:覚えていますよ。パープリンのNK細胞、との関係。

媚多眠氏:NK細胞は決してオバカッチョではありません。

迷ホラ吹き:オッと、間違えた。パーフォリンでしたね、えへへ。

ぼやき先生:ガン細胞やウィルス感染細胞などをやっつけてくれるのがナチュラル・キラー細胞、つまりNK細胞なんだから、パープリンなどと言ってはバチが当たると言うもんだ。

迷ホラ吹き:ごめんなさい。そのパーフォリンはタンパク質で、NK細胞の武器でした。

媚多眠氏:そのNK細胞とステロイドホルモンとの関係は?

迷ホラ吹き:ステロイドホルモンによって、正義の味方・NK細胞が死んでしまうんですよ。ひどい話だ。

媚多眠氏:そのNK細胞を活性化するにはどうしたらいいか、覚えていますか?

迷ホラ吹き:ハハハ、笑えばいいんです。

ぼやき先生:そのほか、インターフェロンによって活性化することも、しっかり覚えておいたほうがよい。


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n-6系脂肪酸の代謝-2

迷ホラ吹き:そうでしたっけネ。そのインターフェロンは自分の身体で合成するもので、そのための大切な栄養がタンパク質ビタミンCでした。

媚多眠氏:そういうことです。その後、ホメオスタシスにからめてプロスタグランディンの話をうかがいました。

迷ホラ吹き:そこ、そこからが厄介なんですよ。マーガリンが良くないってことだけはしっかり覚えていますがね・・・。難しくて、何をどう覚えたら良いのやら・・・。

ぼやき先生:そう弱音をはかずに頑張ることだ。結構イイ線いってるんだから。

迷ホラ吹き:そうですか?

媚多眠氏:マーガリンが良くない理由というのは覚えていますか?

迷ホラ吹き:形が違うってこと。マーガリンを作るときの水素添加とかいう過程で、身体で役に立たない形のものが出来てしまう、ということでした。

ぼやき先生:「トランス酸」とか「トランス型脂肪酸」というんだが、からだが要求しているのは「シス型脂肪酸」なんだな。

媚多眠氏:からだの細胞などを構成している生体膜リン脂質というアブラなのですが、そこにトランス酸が入り込むとどうなるか?

迷ホラ吹き:役に立たない生体膜になるんでしょうねえ。

ぼやき先生:そんな膜を持った細胞が増えたら、ホメオスタシスも何もあったもんじゃなかろうってことだ。

迷ホラ吹き:そりゃあ、そうだ。

ぼやき先生:尤も、基本的にトランス酸は構造脂質にはなれないんだが、体内で増えてくると細胞膜として使ってしまうという話もあるってことなんだ。はっきりしているのは、LDLを増やして心・血管性疾患へのリスクを高めるということなんだがね。

媚多眠氏:とにかく、代謝をはじめ、いろいろなことを邪魔する可能性が高いので避けたほうが無難だ、ということですね。

ぼやき先生:現時点では、その通り。

媚多眠氏:さて、ホメオスタシスを維持するために内分泌系神経系があって、それを補佐するために重要なのがプロスタグランディンで、からだの微調整をしているというのは、オッケーですか?

迷ホラ吹き:自動車で、まっすぐな道路を走るときでもハンドルを固定しては運転できないのと同じことで、プロスタグランディンによる微調整がいかに大切かってのは分りましたがね。その材料になる脂肪酸の話が・・・。

媚多眠氏:材料になる3つの不可欠脂肪酸の名前を、しっかり覚えていたじゃないですか。

迷ホラ吹き:一つは「EPA」の「エイコサペンタエン酸」。

媚多眠氏:最近「IPA」とか「イコサペンタエン酸」とも言いますが、魚に多い脂肪酸です。3系統のプロスタグランディンの材料です。

迷ホラ吹き:次に、菜食主義者でなければ不足することはないという「アラキドン酸」。

媚多眠氏2系統のプロスタグランディンの材料になります。

迷ホラ吹き:最後に1系統のプロスタグランディンの材料になる「ジホモガンマリノレン酸」でしたが、これは一体何を食べたらいいのやら・・・。

媚多眠氏母乳月見草の種ですからね。

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n-6系脂肪酸の代謝-3

ぼやき先生:体内では、リノール酸から代謝されて合成されるという話をしたが、一つ朗報がある。

迷ホラ吹き:えっ? いいですね、朗報。

ぼやき先生:しかし、その前にリノール酸からアラキドン酸までの代謝をさらっておかねばいかん。

迷ホラ吹き:ちょ、ちょっと待った!

媚多眠氏:なんですか?

迷ホラ吹きジホモガンマリノレン酸の話じゃなかったんで?

媚多眠氏:そうですよ。

迷ホラ吹き:だって、今、先生はアラキドン酸とおっしゃいましたよ。

ぼやき先生:ウム、そこの問題を少し詳しく説明しよう。n-6系列というのを覚えているかな?

迷ホラ吹き:そんなのがありましたねえ、そういえば。n-3もあったような・・・。

媚多眠氏:しっかりして下さい。不飽和脂肪酸の尻尾のメチル基から数えて、6番目の炭素から二重結合が始まるものがn-6系列ですよ。 

迷ホラ吹き:それがリノール酸でしたっけ?

ぼやき先生:リノール酸も、ジホモガンマリノレン酸もアラキドン酸もそうなんだが、まずリノール酸がガンマリノレン酸になるという代謝があるんだ。

迷ホラ吹き:ふ〜ん。

ぼやき先生:次にガンマリノレン酸がジホモガンマリノレン酸になり、アラキドン酸になるというのが、n-6系列の脂肪酸の代謝の流れなんだな。

媚多眠氏:こういうことです。リノール酸ガンマリノレン酸ジホモガンマリノレン酸アラキドン酸

迷ホラ吹き:なるほど。

媚多眠氏:つまり、リノール酸はジホモガンマリノレン酸のモトでもあり、アラキドン酸のモトでもあるということです。

迷ホラ吹き:ということは、1系統のプロスタグランディンにも2系統のプロスタグランディンにもなる、ということですね。

ぼやき先生:そういうことなんだが、アラキドン酸は摂りやすく、ジホモガンマリノレン酸は摂りにくいという現実があると、ジホモガンマリノレン酸からアラキドン酸への代謝を止めたくないかな。

迷ホラ吹き:そんなことが、うまくいくんですか?

ぼやき先生:実は、いろいろと食べ物の成分が影響していることも分っているんだな。例えばゴマなんだが。

媚多眠氏:ゴマといえば「リグナン」ですね。

ぼやき先生:ゴマに含まれるポリフェノールの『セサモール』や『セサモリン』といった脂溶性のリグナン類は、ジホモガンマリノレン酸をアラキドン酸に変える代謝を、特異的に阻害するといった報告があるんだ。

媚多眠氏:ということは、体内でジホモガンマリノレン酸が増えることになるので、1系統のプロスタグランディンを合成するのに有利になる、ということですね。

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n-6系脂肪酸の代謝-4

迷ホラ吹き:なるほどねえ。具体的には、どんなことに有利になるんですか?

媚多眠氏:1系統のプロスタグランディンは、血管拡張作用や気管支拡張作用、それから血小板凝集抑制作用などがあります。

迷ホラ吹き:ということは?

媚多眠氏アレルギーの人や血圧の高い人なんかには、とても有利に働くことでしょう。

ぼやき先生:今度は、そのn-6系脂肪酸代謝の良くないほうだ。

迷ホラ吹き:なんでしょう? マーガリンかな?

ぼやき先生:御名答。マーガリンに含まれるトランス酸の害に、リノール酸からガンマリノレン酸への代謝を邪魔する、というのがあったのを思い出して欲しい。

迷ホラ吹き:そうでした。本当に悪いヤツなんですねえ。

ぼやき先生:ガンマリノレン酸への代謝が邪魔されれば、当然ジホモガンマリノレン酸はできないということになる。

迷ホラ吹き:では、発表します!

媚多眠氏:いきなり、どうしたんですか?!

迷ホラ吹き:プロスタグランディンの事を考えた身体に良い食事です。やおタマゴを毎日食べ、ゴマを良く食べましょう。そして、トランス酸を含むマーガリンショートニングは、絶対食べないようにしましょう。と、これで如何でしょうか?

媚多眠氏:良くできましたが、そこに活性酸素のことも考慮しないといけません。

迷ホラ吹き:そうでした。

ぼやき先生:プロスタグランディンの材料になる脂肪酸は、どれも二重結合が3個以上の多価不飽和脂肪酸ということだから、酸化して過酸化脂質になりやすいってことなんだな。

迷ホラ吹き:前にビタミンEってのは、身体中のサビ付きを防ぐなんて話をうかがいましたが、より具体的に言えば、細胞膜不飽和脂肪酸がさび付くのを防いでいるってことですね。

ぼやき先生:そういうことだ。なかなか良く覚えておる。脂肪酸の酸化にはベータ酸化自動酸化がある。ベータ酸化というのはエネルギーを取り出すための合目的な反応なんだが、自動酸化は酵素の介入のないもので過酸化脂質を作ってしまう。これを防ぐのがビタミンEだということなんだな。

迷ホラ吹き:先生、ベータ酸化って難しそうですね。

ぼやき先生:脂肪酸の「ベータ位」に酸素がつくんでこの名前があるんだが、まあ、脂肪をエネルギー源にするときの反応ということで、名前だけでも覚えておいてくれ。

迷ホラ吹き:ベータ酸化は良いけど、自動酸化は避けたいってことですね。

媚多眠氏:そうです。そのためには、ビタミンEは重要だということです。

ぼやき先生:次回は、そろそろ、ガンの話にでも入ろうか。

2001年7月

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