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おしゃべり分子栄養学 33
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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分裂しない細胞-1

媚多眠氏:「p-53」はとても大切なガン抑制遺伝子だ、ということが細胞周期との関係から理解できたと思いますので、その働きをまとめてみましょう。

迷ホラ吹き:えーと、まずは、細胞増殖の過程で遺伝子をチェックしてキズを見つけると増殖をとめます。

媚多眠氏:そして、遺伝子のキズ以外にもいろいろな項目をチェックして、異常があれば修復します。

迷ホラ吹き:う〜ん、頼りがいがあります。

媚多眠氏:うまくいけば、再び細胞増殖をスタートさせます。

迷ホラ吹き:しめたもんですね。

媚多眠氏:修復が手に負えないとなると、その細胞をアポトーシスに導きます。

迷ホラ吹き:自殺幇助のガーディアンエンジェル!

媚多眠氏:p-53に異常があってアポトーシスできず、細胞回転に歯止めが効かなくなると異常増殖につながるということなのですね。

迷ホラ吹き:アポトーシスって大事なんですねぇ。

媚多眠氏:そこに活性酸素がからんでいるので、過剰な活性酸素の消去を考えた食生活が大切だということになるわけです。

ぼやき先生:実際はp-53だけでなく、他にも多くの遺伝子が細胞回転に関与しているんだが、ガン予防の第一条件は活性酸素の除去だということに間違いはあるまい。

迷ホラ吹き:うまく利用したいサプリメントとしては、抗酸化作用に期待できるイチョウ葉エキスビタミンEビタミンCコエンザイムQなどだってことでしたね。

媚多眠氏:量と吸収の問題を考えて、品質のいいやつをうまく利用すべきでしょうねえ。

迷ホラ吹き:活性酸素を消す水、なんてのも聞いたことありますが。

媚多眠氏:それはマユツバっぽいですね。水は水以上でも以下でもありません。安全で美味しく飲めれば充分です。

迷ホラ吹き:三島の水源は柿田川湧水を使っていて、水道水がとてもおいしいです。

媚多眠氏:それで充分でしょう。
前にも言いましたが、水のウリ文句で「クラスターが小さい」などと言った時点でその説明は科学的にアウトだし、はやりの怪しい「マイナスイオン」は水でなく大気中の問題だそうです。そして、ミネラルが出てきたらどこにも特殊性はありません。水道水だって立派なミネラルウォーターですから。さらに、「波動」がどうのこうの言ってたらうさん臭い新興宗教みたいなもので、完璧にインチキです。

迷ホラ吹き:では、某大学教授による活性酸素を消す活性水素水ってのは?


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分裂しない細胞-2

媚多眠氏:活性水素って水素原子のことですか?

ぼやき先生:そりゃ、いっそう怪しいな。

媚多眠氏:だいたい、水中の原子状水素なんて測定できないでしょう?

ぼやき先生:かりにその水が活性酸素を消去するとして、それが身体中に行きわたることを考えただけで恐ろしい。全ての活性酸素が消去されてしまい代謝が進行しなくなる可能性も出てくる。活性酸素は両刃の剣だってことを忘れてはいかん。

迷ホラ吹き:危ない水商売に気をつけろってことですか?

媚多眠氏:その通りです。

迷ホラ吹き:ところで、どうでもイイんですが、なんでp-53っていうんですかねぇ?

ぼやき先生:たぶんプロテインのPだろう。53というのはP-53タンパクの分子量からきた数字なんだな。

迷ホラ吹き:分子量?

ぼやき先生:さっき水素原子が出てきたが、大ざっぱに言って、それぞれの原子には水素(H)が1,酸素(O)が16,炭素(C)が12なんて原子量があるんだ。まあ、原子の重さだと思えばいい。分子量というのは、その分子を構成する原子の原子量の総和なんだな。

媚多眠氏:例えばH2Oという水分子の分子量は、Hが2個、Oが1個ということで(H)+(H)+(O)ですから、1+1+16=18になるということです。

ぼやき先生:つまりp-53遺伝子から作られるタンパク質、すなわちP-53タンパクの分子量がが五万三千ということで、p-53なんだな。

迷ホラ吹き:五万三千とは、ずいぶんでかいですね。

媚多眠氏アミノ酸がつながってできるタンパク質は、どれも巨大分子ですからね。

ぼやき先生:ところで、細胞周期にからめて考えてもらいたいんだが、からだの中でめったにガンにならないところはどこか分かるかい?

迷ホラ吹き:ガンにならないところ? はてね?

媚多眠氏:反対に、聞いたことのあるガンをあげれば分かるんじゃないですか?

迷ホラ吹き:そうか。えー、胃ガン、肺ガン、肝臓ガン、大腸ガン、膵臓ガンなどはよく聞きます。

媚多眠氏:いろいろな臓器にガンができるということですが、心臓はどうでしょう?

迷ホラ吹き:心臓!? そう言えば心臓のガンは聞いたことが無いです。♪なんでだろう〜なんでだろう〜♪

ぼやき先生:一々歌って踊らんでも良いんだが、それは、心臓がなにで出来ているかを考えると理解できるんだな。

迷ホラ吹き:・・・?

媚多眠氏:心筋梗塞なんて病名を聞いたことありませんか?

迷ホラ吹き:ありますよ。でも、それはガンではありませんよね。

媚多眠氏:心筋というのがヒントなのです。

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分裂しない細胞-3

迷ホラ吹き:「しんきん」? 信用金庫のこと?

媚多眠氏:あはは、何をバカな。

迷ホラ吹き:冗談です。心臓の筋肉、ですよね?

媚多眠氏:そうです。心臓は筋肉で出来た袋みたいなものなのです。

迷ホラ吹き:筋肉で出来ているということがガンと関係あるんですか?

媚多眠氏筋肉にガンは出来ないということなんですね。

迷ホラ吹き:アレま、なぜでしょう?

ぼやき先生:だから、細胞周期にからめて考えてくれと言ったんだがな。

迷ホラ吹き:どういうことでしょう。

ぼやき先生:筋肉細胞は「G0期」にある細胞といえるんだ。

迷ホラ吹き:じーぜろきぃ?

媚多眠氏:分裂が終わって分化した細胞は「G0期」に入り、必要が生じないかぎり分裂を停止しているんですね。

迷ホラ吹き:筋肉細胞がその「G0期」に入っているってんなら、細胞分裂はしないってことなんですか?

ぼやき先生:そういうことだな。

媚多眠氏:ガン細胞の特徴に「異常増殖」がありましたが、最初から分裂しないんだから増殖しようがないというわけです。

迷ホラ吹き:ムムム、なるほど。

媚多眠氏:基本的に分裂しない細胞は、ガンにならないということなんですね。

ぼやき先生:そのような細胞としては他に「ニューロン」がある。

迷ホラ吹き:ニューロン?

媚多眠氏神経細胞のことです。

ぼやき先生:脳はニューロンで出来ている、なんて聞いたことがないかな?

迷ホラ吹き:さあ。でも脳細胞は1日に15万個死ぬなんて話は聞いたことがあります。

媚多眠氏:その脳の細胞は、死んでも増えないということです。

迷ホラ吹き:死ぬばっかりで、分裂しないんだったら減る一方ですね。

ぼやき先生:それはアポトーシスによって消えているんだ。不要なものに栄養を与えても仕方がないという、生体の合目的性に則っているということさ。

迷ホラ吹き:不要!

ぼやき先生:使わなければ不要だろう。

迷ホラ吹き:あまり頭を使わないともっと多く死ぬ、なんて言うんじゃないでしょうね。

ぼやき先生:そいつは分からん。しかし、増殖しない細胞は鍛えることができるというメリットがあるんだ。

媚多眠氏:筋肉は鍛えることができるでしょう?

迷ホラ吹き:そうですけど、あれは筋肉細胞が増えるのではないということなんですか?

ぼやき先生:そう。簡単に言うと筋細胞が大きくなるということなんだな。

迷ホラ吹き:ふ〜ん。じゃあ、脳細胞は?

ぼやき先生:ここの説明はいずれ詳しくやろうと思っているが、ニューロンが増えているのではないということさ。

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分裂しない細胞-4

媚多眠氏:とにかく、増殖しないんだから基本的にガンは出来ないんですよ。

迷ホラ吹き:ちょっと待って下さい。脳にガンは出来ないって話でしょうけど、脳腫瘍ってのは良く聞きませんかね。

ぼやき先生:ごもっとも。実は脳の細胞には、ニューロンのほかにもう一つあるんだな。

媚多眠氏グリア細胞とも言う「神経膠細胞」ですね。

迷ホラ吹き:「しんけい・こう・さいほう」?

ぼやき先生:脳の働きの主役はニューロンなんだが、グリア細胞はそのニューロンのお守り役の細胞なんだ。

迷ホラ吹き:お守り役のグリア細胞ですか。

ぼやき先生:栄養を与えたり、支えたり、その他いろいろなことをしてニューロンの面倒を見ているんだな。

迷ホラ吹き:で?

ぼやき先生:このグリア細胞は増殖するってことさ。

迷ホラ吹き:なんと!

媚多眠氏:脳には神経細胞とグリア細胞があり、脳腫瘍はグリア細胞にできるんですね。

ぼやき先生:これで増殖ということが、ガン細胞と密接に関係していると理解できたことだろう。

媚多眠氏:だから、活性酸素対策とタンパク不足の食事に気をつけて細胞周期を正常に回転させることが、ガン予防につながるということになるのですね。

迷ホラ吹き:素朴な疑問なんですけど、正常な細胞が正常な細胞回転をしていたらずっと生きていられるんですか?

ぼやき先生:それは人の寿命にも関わる全うな疑問と言えるんだが、細胞に関しては回数券型定期券型寿命決定機構があるといわれているんだ。

媚多眠氏:回数券型というのはテロメアのことですね。

迷ホラ吹き:テロメア?

ぼやき先生:通常の細胞は、染色体の末端に同じ塩基配列が繰り返している部分があってそこをテロメアといい、それは分裂するたびに短くなっていくんだな。この長さが一定以下になると、その細胞はアポトーシスを起こすということさ。回数券みたいだろう?

迷ホラ吹き:なるほど。

媚多眠氏:ガン細胞はテロメラーゼという酵素を使ってそのテロメアを長くするので、いつまでも増殖できるなんて話もあります。

迷ホラ吹き:げげっ!

媚多眠氏:エリートなだけあって、なかなか手ごわいということです。

ぼやき先生:それに比べ定期券型は本当に寿命という感じなんだな。分裂する細胞に比べ、分裂しない細胞の死は一定の時間で死ぬといえるから定期券型と言えるだろう。

迷ホラ吹き::ニューロンや筋肉細胞のことですね。

ぼやき先生:そう。さっきはニューロンもアポトーシスで消えていくと言ったが、非分裂細胞の死は「自殺」というより「寿命死」ということだから、本当はアポトーシスとは言わずに「アポビオーシス」というらしいんだな。

媚多眠氏:どちらにしても遺伝子に支配された死ということに違いはないんですよね。

2003年11月

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