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おしゃべり分子栄養学 40
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。

自然免疫の重要性(2017.6追記)
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自然免疫の話-1

ぼやき先生:ビタミン必要量の個体差は、パーフェクトコーディング理論カスケードモデルによって合理的に説明される、という話は納得していただけたかな?

迷ホラ吹き:いや〜、ビタミンの必要量は、確かに人によって違うだろうなってことがよく理解でき、感動しましたよ。三石巌(1991-1997)って人は天才的ですね。

ぼやき先生:この話はあくまでも彼の頭の中で構築された仮説なので、新しい事実からひっくり返される可能性もあるということなんだが、流石に物理学者なだけあって、先験的な事実から合理的な論理を構築している。何の根拠もない仮説とは違い、説得力が充分あるってことさ。

媚多眠氏:まるで、ブルックナー交響曲第五番のような緻密で堅固な理論構築だと思いませんか?

迷ホラ吹き:おお、孤高の天才作曲家アントン・ブルックナー
あの五番第4楽章は、ソナタ形式対位法が融和した見事な作曲技法ですね。大伽藍やゴシック建築を眺めるようなスケールの大きな曲です。感情を差し挟む余地の無い、細かな素材を無駄なく積み上げた寄せ木細工のような作りの、独特な美しさを持つ巨大な音楽ですからねぇ。

ぼやき先生:流石に音楽のこととなると言うことが違うもんだな。まあ、そんなに素晴らしい音楽だというんなら、今度わしにも聞かせてもらおうかな。

迷ホラ吹き:演奏会に行くのが一番です。でもCDで聴くんなら、2001年に亡くなった、先生みたいに気骨のある朝比奈隆っていう爺さん指揮者の演奏が素晴らしいです。表面的には決して美しくないんですが、“真実”が滲みだしてくるみたいな演奏。あと、2002年に亡くなったギュンター・ヴァントっていう爺さん指揮者の演奏も、豪快かつ繊細で捨てがたいんですがね。

ぼやき先生:どっちにしても、死んじまった爺さん指揮者なんだな。

媚多眠氏:はいはい、爺さん談義はそのくらいにして、いよいよビタミンの各論にいきますか?

ぼやき先生:いーや、爺さんを侮ってはいかん。ボケずにちゃんと思い出したことがあるので、そちらの話にしようかと思うんだ。

迷ホラ吹き:なんですか?

ぼやき先生:この健康談義の一番最初に話したことさ。

媚多眠氏:一番最初といえば、迷ホラさんがカゼをひいたことでしたね。

迷ホラ吹き:そうでしたっけね。カゼをよくひくのはビタミンCが足りないからじゃないのか、なんて話から、ビタミン必要量は人によって違うってことをうかがいました。そして、インターフェロンってのは自分の身体で作っているもので、その作りやすさに個人差がでるなんていう・・・。

媚多眠氏:その答えの理論的な説明が、ここ数回の話でよく理解できたということなんじゃないでしょうか。

迷ホラ吹き:そうそう、思えば長い道のりでしたねぇ・・・。

媚多眠氏:なに、しんみりしてるんですか。

迷ホラ吹き:栄養って奥が深いなあ・・・って。

ぼやき先生:そう、その言葉を待っていたんだな。

迷ホラ吹き:・・・?・・・。


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自然免疫の話-2

ぼやき先生:あの時も迷ホラさんはそう言ったんだ。

迷ホラ吹き:そうでしたっけ?

ぼやき先生:そして、ワシはその時、まだまだ活性酸素の話もリンパ球の話もあると言ったことを思い出したのさ。

迷ホラ吹き:へぇ〜、で?

媚多眠氏:活性酸素の話はお聞きしましたが、リンパ球の話はまだだってことですね。

迷ホラ吹き:リンパ球? なにそれ? 聞いたことあるようなないような。

媚多眠氏白血球ですよ。

迷ホラ吹き:ってことは?

媚多眠氏免疫の話ですか?

ぼやき先生:その通り。

媚多眠氏:それは実に興味深い話ですが、少々厄介でもありますね。

迷ホラ吹き:またまた、話を聞く前からおどかさないで下さいよ。

媚多眠氏:実は、ある病院の栄養科の人たちや薬剤師さんの前で何回か免疫についての話をしたことがあるんですが、皆さん難しいとおっしゃいます。そして、自分自身でも話をするたびに分からないところを発見しているんです。

ぼやき先生:まあ、確かに少々面倒ではあるな。しかし、高い健康レヴェルを維持するための分子栄養学を現実に役立てるためには、免疫の基礎くらいつかんでおかねばなるまいってことさ。

迷ホラ吹き:ハイハイ、でも分かりやすくお願いしますよ。理解できないときは「ワッカンネ〜!」って暴れますからね。

ぼやき先生:ワハハ・・・、逆におどかされてしまったような・・・。

迷ホラ吹き:その厄介な免疫の話には、エイズの話なんかも出てくるんですか?

ぼやき先生:おいおい話そうとは思っているが、どういうことかな?

迷ホラ吹き:確か、エイズって「後天性免疫不全症候群」って言うじゃな〜い♪

媚多眠氏:またぁ、すぐにテレビのはやり文句に感化されちゃって。でも、よくそんな難しい言葉を知っていましたね。

迷ホラ吹き:えへへ・・・、免疫って言葉が入ってたなって思い出したんですよ。

ぼやき先生:エイズはウイルスによる病気で、そのウイルスは免疫反応を根底から破壊するので恐ろしいんだな。免疫を理解すればエイズだけでなく、なぜアレルギーが起こるかなんてのも分かるようになる。

媚多眠氏:要するに、全ての病気に関係しているわけですよね。

ぼやき先生:その通り。なぜカゼをひくのか、なぜカゼが治るのかなんてこともだな。

迷ホラ吹き:前には、カゼをひきやすい人とひきにくい人、なんて話から始まった記憶がありますが・・・。

媚多眠氏:よく免疫力のかわりに、自然治癒力があるなんてことを言いますからね。

迷ホラ吹き:それって、ほっといても治るってこと?

ぼやき先生:条件が揃っていればってことなんだが、「ほっといても治る」ってのは「獲得免疫」が大きく関係しているのさ。

迷ホラ吹き:「かくとく・めんえき」。

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自然免疫の話-3

ぼやき先生:そして「カゼをひきやすい人とひきにくい人」は、主に「自然免疫」が関係しているんだ。

迷ホラ吹き:今度は「しぜん・めんえき」。

媚多眠氏:自然免疫のことは「先天性免疫」なんていうこともありますが、免疫には二重の防衛機構があると考えればいいのですよ。

ぼやき先生:そう。免疫の話の中心は獲得免疫なんだが、両者は密接に絡み合い免疫系として働いているんだ。まずは常設の第一次防衛部隊とでもいえそうな「自然免疫」の話から入っていこうということさ。

媚多眠氏:インフルエンザにしても、一般的なカゼにしても最初の原因はウイルスに感染することから始まります。これらウイルスに同じように暴露しても、自然免疫力の強い人は感染しないし、そうでない人は感染しやすいということなんですね。

迷ホラ吹き:ってことは、その合成にビタミンCが必要なインターフェロンってのは自然免疫の武器なんですね。

ぼやき先生:とりあえずは、そういうことになるな。

媚多眠氏をしたり、クシャミをするのも立派な自然免疫による異物排除の仕組みといえますよね。

迷ホラ吹き:じゃあ、鼻水を垂らしたりを流すなんても自然免疫じゃないですか?

ぼやき先生:その通り。胃液消化液で殺菌するのもそうだし、腸内で病原菌が繁殖したときに下痢するなんてのも自然免疫の力なのさ。

迷ホラ吹き:なるほどねえ。

媚多眠氏:鼻も目も、口から肛門までも粘膜に覆われています。正常な粘膜の形成に必要なビタミンAはとても重要だ、ということになりますね。

ぼやき先生:また、鼻水や涙にも含まれるんだが、気道中の粘膜には「リゾチーム」というタンパク分解酵素があり、微生物を殺して体内への進入を防いでいるんだな。

迷ホラ吹き:リゾチーム? 塩化リゾチームって聞いたことありますよ。

媚多眠氏消炎酵素剤として、よくカゼ薬に入っていますからね。

迷ホラ吹き:な〜るほど、「塩化リゾチーム配合」なんて言ってましたっけネ。で、それも自分の身体で作っているものなんですね。

媚多眠氏:そうですね、酵素だからそれもタンパク質です。

迷ホラ吹き:で、『クシャミ鼻水リゾチーム』でウイルスを撃退しきれなくて体内に侵入されちゃうと、インターフェロンで戦うってことですネ?

ぼやき先生:ウイルスの増殖を邪魔するインターフェロンというのは、「邪魔する」という意味の「interfere」からきているタンパクなんだが、体内ではこれらの物質だけでなく「NK細胞」や「マクロファージ」などの細胞も関係してくるんだ。

迷ホラ吹き:NK細胞やマクロファージ? 両方とも聞いたことありますね!

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自然免疫の話-4

媚多眠氏:良かった。覚えていたようですね。NK細胞は「ナチュラルキラー細胞」のことで、ガンの話の時に出てきましたよ。ウイルス感染細胞などをパーフォリンで破壊してしまう。

迷ホラ吹き:パーフォリン? そうだ、パープリン!!

媚多眠氏:NK細胞の武器はパーフォリンです。パープリンは酒を飲んだときの迷ホラさんでしょう。

迷ホラ吹き:あ、いや、その・・・。

媚多眠氏:で、マクロファージの方は思い出しましたか?

迷ホラ吹き:てへへ・・・、マクロファージは、友人の○○さんのように何でもパクパク食べちゃうやつで「大食細胞」ってあだ名がついているんですよね。

ぼやき先生:マクロは大きい、ファージは食べるという意味だから正に大食い細胞、大食細胞とか貪食細胞とも呼ばれているんだな。

迷ホラ吹き:食べるってのは、ウイルスとかばい菌なんかをってことですか?

ぼやき先生:ウイルスや細菌だけでなく、自分でないものは何でも喰っちまうんだな。マクロファージやNK細胞は、敵に対して無差別的非特異的なんだ。

媚多眠氏:例えば、さまざまな微生物に対して、相手を選ばずに排除するということです。「インフルエンザウイルス」だろうが「ヘルペスウイルス」だろうが、「大腸菌」だろうが「異種タンパク」だろうが、「ウイルス感染細胞」だろうが「ガン化した細胞」だろうが、ということですよ。

迷ホラ吹き:へぇ〜、立派なものですね。武闘派集団みたい。

ぼやき先生:そのかわり、記憶は残らないのさ。

迷ホラ吹き:記憶?

媚多眠氏:常設の第一次防衛部隊は、敵を覚えていないということですよ。

迷ホラ吹き:第一次防衛部隊は、あたまの悪い体育会系?

媚多眠氏:失礼な。あたまの良い体育会系の人も一杯いますよ。

迷ホラ吹き:アワワ、ゴメンちゃい。じゃあ、非常時の第二次防衛部隊は覚えているってんですか?

媚多眠氏:“非常時の第二次防衛部隊”とはうまいこと言いますね。それが獲得免疫のことで、こちらには自然免疫にはない「二度なし現象」があるということなんです。

迷ホラ吹き:二度なし現象?

媚多眠氏:一度ハシカにかかると二度とかからないでしょう?

迷ホラ吹き:おお!

媚多眠氏:それが記憶ってことじゃないですか。

ぼやき先生予防接種はその現象を利用したものなんだな。

2005年01月

自然免疫の重要性、トル様受容体、樹状細胞、制御性T細胞

20年前、免疫といえば獲得免疫だったが、21世紀には自然免疫の重要性が強調されている。
自然免疫のことを獲得免疫に比較して「武闘派集団」とか「あたまの悪い体育会系」(決して体育会系の人があたまが悪いといっているわけではない。)などと少々見下した表現をしたこともあった。
しかし、マクロファージは単純な貪食作用を示すだけではなかったのだ。

病原体センサーによって戦う相手を認知したマクロファージは、即座に情報伝達物質を放出して仲間の免疫細胞に指示を出し、病原体との戦いを始めるという。
そして病原体センサーともいうべき「トル様受容体(Toll-like receptor:TLR):病原体認識受容体」は細胞表面だけでなく細胞内部にもありDNAやRNAをも感知する。
これらを明らかにしたのが大阪大学微生物病研究所教授・審良静男(あきらしずお)。

そして抗原提示細胞として最も重要な樹状細胞との関連。

免疫老化という言葉があって、加齢に伴って免疫機能が低下することを言う。
高齢者の免疫機能検査によると、好中球やサイトカインの数はそれほど減少していないが機能異常が多いという。
B細胞やT細胞の低下もあるが、サイトカイン産生の不調や自己抗体の出現頻度上昇は免疫の根底を覆されているようで不気味だ。

免疫老化の進行程度は身体的老化同様、個体差が大きい。
ストレスが免疫力を低下させるのは何度も聞いている話だが、疾患の治療が免疫力を下げるという事実は、医者にかかって治療を受けることにも覚悟が必要だってことになる。

免疫老化の進行抑制には、抗酸化対策を含めた栄養条件が重要とされるそうだ。
高タンパク・メガビタミン主義者にとってはありがたい話。

インターフェロン産生能は加齢とともに低下するが、インターフェロン-αについては亜鉛の摂取で回復するという報告がある。
一般的に、マグネシウム亜鉛も足りてない人は多い気がする。
免疫老化で低下するのは主に獲得免疫なので、自然免疫の重要性が高くなる。好中球マクロファージ、そして樹状細胞だ。

その自然免疫系の細胞は、老化による数の減少はないけれど食作用は低下する。
たとえばマクロファージのトル様受容体TLR)の働きは低下する。

TNF-αIL-6などの炎症性サイトカインの持続的分泌がインフラメイジングを起こす。
インフラメイジングは「炎症(インフラメーション)」と「老化(エイジング)」を掛け合わせた言葉で、加齢にともなっておこってくる慢性炎症のことらしい。
死んだ体細胞や酸化LDLやアミロイドβなどは内因性リガンドとなり、TLRに認識される。これは慢性炎症を生じさせる。
リガンドは受容体に結合する物質ということ。

内因性リガンドによる非感染性の炎症は自然炎症とよばれ、多くの病気の発症基盤になっている。
多くの病気とは動脈硬化や糖尿病、ガン、アルツハイマー、自己免疫疾患などだ。

免疫系細胞にとって亜鉛不足はまずいわけだが、ほかにも影響が分かっている栄養素がある。
不足では好中球の殺菌能が低下するし、葉酸ビタミンB6ビタミンAの不足は抗体産生能を低下させるのだ。
もちろん前提はタンパク質に不足がないことだろう。

大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授・坂口志文(さかぐちしもん)の《制御性T細胞》は、《サプレッサーT細胞》を否定した。
多田富雄先生の《サプレッサーT細胞》を支持する人はまだいるんだそうだが、分が悪い感じがする。

もうひとつ、ウイルス感染細胞などを殺すNK細胞について。
武器はパーフォリンだが、細胞内で《グランザイム》が働いてウィルスをやっつけるという。

グランザイム?
ってことで、以下、ウィキペディアから。

NK細胞の細胞質の顆粒には、パーフォリンやグランザイムなどのタンパク質が含まれており、これが細胞傷害活性の中心的な役割を担う。
パーフォリンは傷害する細胞のごく近くで放出され、細胞膜に孔を開けてグランザイムや関連分子が中に入れるようにする。
グランザイムはセリンプロテアーゼであり、標的細胞の細胞質でアポトーシスを誘導する。
免疫学においてアポトーシスと細胞溶解の区別は重要である。
ウイルスに感染した細胞を溶解するとウイルス粒子が放出されてしまうが、アポトーシスならば内部のウイルスを破壊することができるからである。

2017年6月追記

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