媚多眠氏のお店の販売商品一覧
○●○●○●○●○●○●??…! (^.^)/~~●○●○●○●○●○●○
おしゃべり分子栄養学 43
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
■目次へ■TOPへ


細胞性免疫と液性免疫-1

媚多眠氏:前回の免疫物語にはMHCクラスIMHCクラスIIキラーT細胞ヘルパーT細胞抗原提示細胞マクロファージサイトカインインターロイキンなどが出てきましたが、如何でしたか?

迷ホラ吹き:登場人物が多いのにも辟易してますが、MHCクラスIを使った「自己の非自己化」なんて、自分の身体ながら本当に面倒なことをやってるなというのが正直な感想ですね・・・。

ぼやき先生:全くだ。
しかし、ウィルスに感染してしまった細胞がウィルスの断片をMHCクラスIに結合して提示する「自己の非自己化」というのは、非常に重要なことなんだな。

迷ホラ吹き:そうそう、そう言えば、ウィルスにやられちゃう細胞と違ってウィルスを食べちゃうマクロファージは、ウィルスの断片をMHCクラスIIにくっつけて「こんなヤツいましたぜー!」ってヘルパーの旦那にチクるんですよね。

媚多眠氏:チクるって、あなた、ウィルスは敵なんですから・・・。
でも、MHCクラスIMHCクラスIIの違いが理解できているみたいですね。

迷ホラ吹き:ウィルスにやられちゃったマヌケなヤツは、MHCクラスIを使って「もう自分じゃないから早く殺して〜!」と騒ぎ、ウィルスを食べちゃう優秀なやつは、MHCクラスIIを使って、さっき言ったようにチクるっていうか報告するってことでしょう?

ぼやき先生:マヌケとか優秀というのはともかくとして、まあ、そんなところだ。

迷ホラ吹き:面白い話だなぁと思って・・・。

媚多眠氏:じゃあ、ウィルス感染細胞からMHCクラスIを通して連絡を受けとる細胞も覚えていますか?

迷ホラ吹き:そりゃ、殺してくれ〜って頼まれるんだからキラーの旦那、すなわちキラーT細胞ですね。

媚多眠氏:ところが、キラーT細胞はそう簡単には仕事にとりかからないわけでしたね。

迷ホラ吹き:そうでした、そうでした。
実際にキラーT細胞が仕事をするためには、ヘルパーの旦那の助けが必要だって言ってましたね。

ぼやき先生:うむ。
細胞間でしっかり連絡を取り合っているということなんだな。

迷ホラ吹き:キラーT細胞は、マクロファージのMHCクラスIIを使った“チクり報告”で動き出すヘルパーT細胞からの指令が必要なのでした。


▲このページのトップへ ■目次へ  ■TOPへ


細胞性免疫と液性免疫-2

媚多眠氏:MHC分子からの情報は、キラーもヘルパーもT細胞受容体で結合して受けるわけですが・・・。

迷ホラ吹き:そうそう、そしてヘルパーT細胞からの指令は何を使うのかってんでしょ。化学物質を使うんですよね。一つはインターフェロン。確か「ガンマ」って種類のガンマインターフェロン

媚多眠氏:ガンマインターフェロンはマクロファージを活性化しますね。

迷ホラ吹き:もう一つは、インター何とか。はは・・・、忘れちゃった。こういう時はサイトカインと言えばいいんでしたっけ?

ぼやき先生:キラーT細胞への指令はインターロイキン2なんだが、まあ、そこまで覚えていれば上等。サイトカインは「細胞が細胞を作動させる物質」という意味だから、インターフェロンもインターロイキンもサイトカインの一種ということなんだな。

媚多眠氏:そのサイトカインによりキラーT細胞やマクロファージが活性化して、ウィルス感染細胞を殺したりウィルス自体ををパクパク食べていきます。

迷ホラ吹き:でも、そこでメデタシメデタシとはならないという話でした。

媚多眠氏:マクロファージで食べきれないウイルスはどうするのか、ということがありますからね。

ぼやき先生:ここでB細胞の出番となるわけだ。

迷ホラ吹き:B細胞もチクり係の抗原提示細胞だってことでしたね。

ぼやき先生:そうなんだが、それだけじゃないんだ。T細胞とともに免疫の主役細胞ともいえるのがB細胞なんだ。

迷ホラ吹き:ふ〜ん。

ぼやき先生:T細胞同様B細胞もリンパ節に住んでいて、血液に乗って全身をパトロールしているといえるんだがね。

迷ホラ吹き:で、B細胞は抗原を提示するだけじゃないってんですね。

媚多眠氏:そうです。B細胞は「抗体」を発射するんです。そして、その抗体でウイルスを捕えるわけです。だから、B細胞は免疫の実動部隊といえるんですよ。

迷ホラ吹き:抗体はその実動部隊・B細胞の武器ってことですか?

ぼやき先生:そう。抗体は抗原を捕えるためにB細胞が放出するタンパク質なのさ。

迷ホラ吹き:抗体は飛び道具ってことですね?

ぼやき先生:その通り。マクロファージのようにウィルスなどの抗原を捕えたB細胞は、まずそのカケラをMHCクラスIIに結合してヘルパーT細胞に提示するわけだ。

迷ホラ吹き:抗原提示細胞だ!

ぼやき先生:異物情報を受け取ったヘルパーT細胞は、様々なサイトカインを放出してB細胞に指令を出すんだな。

媚多眠氏:インターロイキン4,5,6,などですね。

迷ホラ吹き:うへぇ! サイトカインでイイっすよ。そのサイトカインでB細胞も目覚めるんですかね?

ぼやき先生:その通り。T細胞からのサイトカインによる刺激を受けたB細胞は、分裂分化してプラズマ細胞という「抗体合成細胞」に変化するんだな。

媚多眠氏:そして、自分が捕まえた抗原にピッタリ合う抗体をじゃんじゃん放出して、ウィルスなどの抗原を捕まえ無毒化するわけですね。これが抗原抗体反応です。

迷ホラ吹き:おお、「抗原抗体反応」。これは聞いたことがあります。

媚多眠氏:これでやっとメデタシメデタシとなるわけなんですね。

▲このページのトップへ ■目次へ  ■TOPへ


細胞性免疫と液性免疫-3

ぼやき先生:つまり、からだに入ってきたウィルスは、まず、マクロファージやB細胞にとらえられる。

迷ホラ吹き:はい。

ぼやき先生:そして、感染してしまった細胞はヘルパーT細胞からの指令を受けたキラーT細胞によって殺されるわけだ。

迷ホラ吹き:マヌケなやつは殺されるってことですね。

媚多眠氏:そうマヌケマヌケって言わないで。ウィルスに加担しないように、感染したことをちゃんと報告するんですから。

迷ホラ吹き:そりゃ、そうだ。

ぼやき先生:さらに、マクロファージでとらえきれないウィルスは、やはりヘルパーT細胞の指令を受けたB細胞が発射する抗体で始末されるということなんだな。

迷ホラ吹き:なるほどねぇ。

媚多眠氏:免疫を担当する細胞は、司令官と実動部隊に分かれるってことです。

迷ホラ吹き:ホントだ。第二次防衛部隊はヘルパーT細胞という司令官のもと、マクロファージやキラーT細胞やB細胞が実動部隊として働くわけか。

ぼやき先生:このうち、マクロファージやキラーT細胞といった細胞の働きによる反応を「細胞性免疫」と言い、抗体の働きによる反応を「液性免疫」と言うんだな。

迷ホラ吹き:細胞性免疫と液性免疫!? 

ぼやき先生:そう。この二つの働きがうまく協力しあって抗原という異物を排除しているというわけさ。

迷ホラ吹き:なるほどその通りでした。で、マクロさんやキラーの旦那が細胞性免疫ってのは分かりますが、抗体の方はなんで液性免疫って言うんですか?抗体だってB細胞っていう細胞が発射するんでしょう?

媚多眠氏:そりゃそうですが、異物と反応するのはあくまでも抗体ですからね。

ぼやき先生:その抗体は、血清という液体に溶けた形で存在するからなんだ。

迷ホラ吹き:なるほど、良く分かりました。

ぼやき先生:まあ、大事なことはどちらも総司令官であるヘルパーT細胞の指令がないと働けないということなんだな。

迷ホラ吹き:司令官という言葉を聞いて、ガンの話の時に出てきたp-53とやらを思い出しましたよ。

媚多眠氏ガン抑制遺伝子ですね。

ぼやき先生:からだの中の細胞やそこで作られる物質は勝手にその役割をするのではなく、絶妙な制御のもとに働いているということなんだな。

媚多眠氏:その絶妙な制御のために必要な物質が栄養素だというわけですね。

迷ホラ吹き:それが、栄養学の話だってんのに、シチメンドクサイ勉強をしなくちゃならない理由なんですね。

ぼやき先生:21世紀を生きるんだと言うんなら、科学情報の恩恵を受けないてはないだろうってことさ。

▲このページのトップへ■目次へ■TOPへ


細胞性免疫と液性免疫-4

迷ホラ吹き:ヘイヘイ、分かりさえすれば面白い話ではありますからね。ところで、マクロファージは全身の組織にいて、ヘルパーT細胞やB細胞は血液に乗って全身をパトロールしているなんて話がありましたけど、なんでマクロファージは血液中にいないんですか?

ぼやき先生:なんでと言われても困るが、血中には「単球」という形で存在しているんだな。

迷ホラ吹き:たんきゅう?

媚多眠氏:マクロファージの前身みたいなものですね。

迷ホラ吹き:単球がマクロファージになるということですか?

ぼやき先生:そう。住みつく臓器によって名前が違うんだがね。

媚多眠氏:肺の「肺胞マクロファージ」や、肝臓の「クッパー細胞」が有名ですね。

ぼやき先生:骨の「破骨細胞」や脳の「ミクログリア」もマクロファージの仲間と言っていいだろう。

迷ホラ吹き:なるほど、そういうことですか。

ぼやき先生:ところで、赤血球や白血球など血液の細胞はどこで作られるか知ってるかい?

迷ホラ吹き:そ、そりゃぁ、食べたものが血や肉になるってんですから、からだの中に違いないんでしょうが、はて・・・?

媚多眠氏骨髄ですよ。骨の髄。

ぼやき先生:「腸管造血説」なんていう素っ頓狂な説を支持する医者や薬剤師もいるようだが、全ての血液細胞の元は骨髄中の「造血幹細胞」の分化によるんだな。

媚多眠氏:腸管造血説って「千島学説」ですね。今どきそんなトンデモ学説を振り回す人がいるなんて驚きですね。

ぼやき先生:造血幹細胞は、実際に見たことのある人はいないだろうと言われるほど区別の難しい細胞で、幻の細胞なんて呼ばれているらしいんだ。さらに、発生経路の途中が分からない細胞もいくつかあるらしいのさ。真の科学は、分からないことをちゃんと分からないというってことなんだな。他の先験的事実はほっといて、この分からない部分がトンデモさん達にとっては持って来いの情報なんじゃないかな。

迷ホラ吹き:ぼくにはよく分からない話ですが、とにかく血液細胞は「骨髄」の「造血幹細胞」が大元ってことですね。

ぼやき先生:ウム、その通り。幹細胞はまず「リンパ系幹細胞」と「マルチ幹細胞」に分化するんだ。

迷ホラ吹き:それが白血球と赤血球に分かれるんですね?

ぼやき先生:残念ながら違う。リンパ球とそれ以外の血液細胞に分化するということなのさ。

迷ホラ吹き:リンパ球?

媚多眠氏:リンパ球がどんなものかは知っておいたほうが良いでしょうね。

▲このページのトップへ ▼▼次へ  ■目次へ■TOPへ

おしゃべり分子栄養学 43 
○●○●○●○●○●○●??…! (^.^)/~~●○●○●○●○●○●○

イチョウ葉エキスはこちら 免疫食品インターパンチはこちら タンパク製剤はこちら


inserted by FC2 system