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おしゃべり分子栄養学 44
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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リンパ球の話-1

媚多眠氏:前回は、血液のいろいろな細胞は骨髄の幹細胞から分化して作られる、という話をお聞きしました。

迷ホラ吹き:まず「リンパ系幹細胞」と「マルチ幹細胞」に分化するって話でしたね。
それらが白血球と赤血球に分かれるのかと思ったら、リンパ球とそれ以外に分かれるってことでしたっけ。それ以外って言い方がナンですがね(^_^;)

媚多眠氏:まあ、白血球にはリンパ球とリンパ球でないものがある、ということです。

ぼやき先生:血液細胞には今までの話に出てきたT細胞B細胞マクロファージなどのほか、免疫に関わるものとしては好中球好酸球好塩基球などがあるんだ。

迷ホラ吹き:「こうちゅうきゅう、こうさんきゅう、こうえんききゅう」ですか。

ぼやき先生:それらは、名前だけでも覚えておいてくれ。

迷ホラ吹き:ぞろぞろ出てきましたが、好塩基球の塩基ってのはアルカリですかね。
中性、酸性、アルカリ性=塩基性だから覚えやすいです。ハ、ハハハ・・・。

ぼやき先生:その通りだが、何が可笑しいんだか。

迷ホラ吹き:気持ちに余裕持たしてるだけですから、気にしないで下さい、ハハハ・・・。

媚多眠氏:・・・(・_・)

ぼやき先生:・・・ウム。で、その三つをひっくるめて「顆粒球」なんて言うんだ。

迷ホラ吹き:「かりゅうきゅう」?

媚多眠氏:電子顕微鏡で見るとたくさんの顆粒が見えるんですよ。
中性色素に染まるのが好中球。酸性色素、塩基性色素に染まるのがそれぞれ好酸球、好塩基球というわけです。

迷ホラ吹き:働きには全然関係ないネーミングなんだ!

ぼやき先生:いやいや、染色性の違いというのは化学的、機能的な差を反映するものなんだな。専門家など、分かる人には分かるということさ。

迷ホラ吹き:ふ〜ん。

媚多眠氏:「顆粒球」の働きを簡単に言っておきましょう。
好中球」は細菌などを捕食して殺し、「好酸球」は寄生生物を殺してアレルギー性の炎症反応に関与し、「好塩基球」はヒスタミンを分泌し炎症反応を起こす、という具合です。

迷ホラ吹き:よく分かりませんが、働きに差があるってワケですね。

ぼやき先生:うむ、そして血液の細胞としては、それ以外に「赤血球」と「血小板」があるということだな。

迷ホラ吹き:おお、赤血球はもちろんですが「けっしょうばん」ってのも聞いたことがありますね。

媚多眠氏:それは良かったです。つまり、血液細胞の種類を大きく分けると「赤血球」「白血球」「血小板」の三つになります。

迷ホラ吹き:はい、それで?

媚多眠氏:そのうちの白血球は「リンパ球」「顆粒球」「単球」に分けることができるんです。


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リンパ球の話-2

迷ホラ吹き:な〜るほど、そういうことですか。
リンパ系幹細胞からできるのがリンパ球で、マルチ幹細胞からできる血液細胞はリンパ球以外のものだってことですね?

媚多眠氏:そういうことです。

迷ホラ吹き:ってことは、顆粒球と単球は白血球だけどリンパ球じゃないってことか。

媚多眠氏:そうです。それらはマルチ幹細胞からできるリンパ球ではない白血球だ、ということです。

ぼやき先生:さて、大まかな分類が理解できたところで、リンパ球についてもう少し詳しく話をしておこう。

迷ホラ吹き:T細胞とB細胞についてということですね。

ぼやき先生:それらリンパ球というのは「抗原を捕まえる受容体分子をもつ細胞だ」ということなんだな。

媚多眠氏:リンパ球は、抗原を捕まえるアンテナみたいなものを持っているということですよ。

迷ホラ吹き:抗原を捕まえるアンテナ?

ぼやき先生:「T細胞受容体」というアンテナは、MHCにくっついた抗原の断片を捕まえただろう。

迷ホラ吹き:な〜る! 
キラーの旦那はウイルスに感染しちゃったやつのMHCクラスIから、ヘルパーの旦那はマクロファージB細胞MHCクラスIIから・・・。

ぼやき先生:そのとおり。

迷ホラ吹き:あれれ? リンパ球のB細胞は?

媚多眠氏:B細胞が抗原を捕まえるというのは「B細胞受容体」で捕まえるということなんですよ。

迷ホラ吹き:ふ〜む。
じゃあ、マクロファージは「マクロファージ受容体」で抗原を捕まえるんですか?

ぼやき先生:そう呼んでいいかどうか分からないが、リンパ球でないマクロファージは別のタイプのいくつかの受容体を利用して食べるか食べないかを区別し、ファゴサイトーシス(phagocytosi)という形態で抗原を取りこむのさ。

迷ホラ吹き:ふぁご・さいとーしす?

ぼやき先生:そう。
ファゴサイトーシスというのはエンドサイトーシスの一つで、日本語でいえば「食作用」とか「貪食作用」だな。

迷ホラ吹き:マクロファージのことだ!

媚多眠氏:つまり、B細胞とマクロファージでは細胞膜で抗原になるものを捕まえる方法が違うということです。

ぼやき先生:細胞膜の一部が摂取しようとする物質を徐々に取り囲み、次いで陥入し、次第にくびれて膜から離れ、それが摂取した物質や粒子を包み込んだ「細胞内小胞」となるんだ。

迷ホラ吹き:「さいほうない、しょうほう」?

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リンパ球の話-3

媚多眠氏:膜自体が細胞の内側にへこんで異物を取り囲み、細胞内でちぎれるんです。

迷ホラ吹き:細胞の中に、細胞膜で囲まれた異物があるってことですか?

ぼやき先生:そういうこと。
その細胞内小胞はリソソーム(lysosome)に運ばれて分解されるのさ。その過程をエンドサイトーシスなんていうんだが、B細胞での抗原受容体を介したものは「吸着性エンドサイトーシス」なんて言い、マクロファージのはファゴサイトーシスというんだな。

媚多眠氏:抗原提示はしませんが、好中球もファゴサイトーシスですね。

迷ホラ吹き:「細胞内小胞」ってのはきっと小包(こづつ)みみたいなものでしょうが、分解するというリソソームってのは何ですか?

ぼやき先生:これはギリシャ語で、「リソ」は溶かす、「ソーム」は物といった意味だ。リゾゾームとかライソゾームなんていう人もいるが、同じことさ。いろいろな消化酵素を含む細胞内小器官なんだな。

迷ホラ吹き:消化酵素ぉ? おめぇ〜は胃袋かい(^。^)

媚多眠氏:そうですね。細胞内の胃袋みたいなものです。ウィルスを断片化するなんてのは、ここでやるわけです。このリソソーム内の酵素が欠損している「ライソゾーム病」なんてのもあります。

ぼやき先生:まあ、細かいことはその辺でいいだろう。

迷ホラ吹き:賛成、サンセイ! で、何の話からこうなっちゃったんでしたっけ?

媚多眠氏:B細胞はB細胞受容体で抗原を捕まえるという話からですよ。

迷ホラ吹き:そうかぁ。
何だかわけ分かんなくなりそうですが、マクロファージとB細胞はゴミってゆ〜か抗原の捕まえ方が違うってんですね。

媚多眠氏:そうですね。
マクロファージは抗原にならないものまで食べちゃいますからね。そして、T細胞受容体は抗原の断片を捕まえるけど、B細胞受容体は抗原をまるごと捕まえるという違いがあるわけです。

ぼやき先生:では、まとめてみよう。

迷ホラ吹き:はい。

ぼやき先生T細胞受容体をもつ細胞をT細胞といい、B細胞受容体をもつ細胞をB細胞という。そして、それらをリンパ球というわけさ。

迷ホラ吹き:分かりましたけど、何で「A」と「B」じゃなくて「T」と「B」なんですか?

媚多眠氏:「」は「チムス(thymus)」のTです。
チムスというのは「胸腺」のこと。「」は「ボーンマロウ(bone marrow)」のBです。ボーンマロウは「骨髄」のことです。
つまり、胸腺由来のリンパ球だからT細胞、骨髄由来のリンパ球だからB細胞ということですね。

迷ホラ吹き:あれれ、両方とも骨髄のリンパ系幹細胞から出来てくるんじゃないんですか? しかも「きょうせん」ってあまり聞いたことないです。

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リンパ球の話-4

ぼやき先生胸腺は心臓に覆いかぶさるように存在する小さな臓器なんだ。
機会があれば詳しく話そうと思うんだが、リンパ系幹細胞から分かれた未熟リンパ球の一部が血液を流れて胸腺にたどり着き、そこでT細胞に成熟するというわけなのさ。

媚多眠氏:T細胞のおおもとは骨髄ですが、胸腺で作られるといえなくもないということです。

迷ホラ吹き:へぇ〜。
T細胞にはキラーとヘルパーの2種類がありましたけど、どれもT細胞だって言うからにはみんなそこで作られるんでしょうかね?

ぼやき先生:そうなんだが、実はもう1種類「サプレッサーT細胞」ってのもあるんだな。サプレッサーは「抑制する人」といった意味さ。

迷ホラ吹き:サプレッサー! いったい、何を抑制するんで?

ぼやき先生:ヘルパーT細胞さ。

迷ホラ吹き:ってことは、司令官に攻撃終了の合図を送るってことですか?

媚多眠氏:そういうことですね。

ぼやき先生:免疫の実動部隊としてはキラーT細胞とB細胞があっただろう。

迷ホラ吹き:キラーの旦那は直接殺し、B細胞は飛び道具の抗体を使うんでしたね。

ぼやき先生:うむ。
そのどちらもしっかり働くためにはヘルパーT細胞の助けが必要だったわけだが、そのヘルパーT細胞の働きを抑えるのがサプレッサーT細胞なんだな。
言ってみれば、兵隊が狼藉を働かないように抑える役割を持つということだな。

迷ホラ吹き:なるほど。
敵がいなくなったら兵隊さんは退却しろってことですね。

ぼやき先生:これがうまくいかないと免疫異常の病気になるということなんだな。

媚多眠氏:どこぞの大国は、司令塔とそれを抑える機構がうまく働いていないんでしょうかね。

ぼやき先生:わが国もそうならないことを願うのみなんだが、キラーT細胞の武器は主にパーフォリンというタンパクなんだ。迷ホラさんは好きだったろう?

迷ホラ吹き:えへへ・・・。NK細胞とおんなじですね。

ぼやき先生:このパーフォリンは樽の側板みたいなものなんだ。

迷ホラ吹き:タルのソクイタ?

ぼやき先生:箍を知っているかな?

迷ホラ吹き:タガ?

媚多眠氏:迷ホラさんは酒を飲むと箍がはずれた樽みたいになるでしょ?

迷ホラ吹き:・・・お! 確かに!・・・って、そんなバラバラには壊れませんって。

ぼやき先生:樽は側板一枚一枚を箍で留めてあるわけだが、パーフォリンはその一枚一枚の側板みたいなものなんだ。

迷ホラ吹き:へぇ〜!

ぼやき先生:標的細胞に取りついたキラーT細胞は標的細胞の細胞膜中にパーフォリンをいくつも放出するんだ。そしてそれを底板の無い樽のように重合させ、穴を開けるというわけさ。その時アポトーシスを導くような物質も注入されるんだな。

迷ホラ吹き:ほぇ〜〜!!

ぼやき先生:次回はB細胞と抗体についての話に進もうかな。

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