媚多眠氏のお店の販売商品一覧
○●○●○●○●○●○●??…! (^.^)/~~●○●○●○●○●○●○
おしゃべり分子栄養学 57
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
■目次へ■TOPへ


リポタンパクの代謝-1

媚多眠氏:前回の話は、内臓脂肪からの過剰な遊離脂肪酸肝臓に流れ込むとどうなるか、という話でした。途中省略しすぎないで、まとめてみて下さい。

迷ホラ吹き:あははは、スンマセン。
まず、脂肪酸は3つまとめてグリセリンとくっついて中性脂肪になり、中性脂肪はアポタンパクに取り込まれる感じでVLDLとなり、それがたくさん作られます。

媚多眠氏:血液中のVLDLが増えるということですね。

迷ホラ吹き:VLDLが増えると、VLDLを利用出来る形に変換してくれる筈の酵素LPLの働きが悪くなっちゃうんですよね。増えたらいっそう働けばいいのに・・・。

媚多眠氏:そうですよね。LPLの活性が悪くなるので、血中のVLDLは高いままです。

迷ホラ吹き:そうすると、血管壁に入り込みやすい小型LDLなんてのが増えちゃうってことでした。

媚多眠氏:小型LDLは「sdLDL」と書かれることもありますが、とにかく、酸化されやすいという欠点があります。

迷ホラ吹き:小型だろうが大型だろうが酸化LDLは、マクロファージの餌食になってしまうってのが悪いことの始まりでした。

媚多眠氏:血中VLDLが多いと増えるものが、もう一つありましたね。

迷ホラ吹き:酸化されなくてもマクロファージが食っちゃうというIDLですね。中間型リポタンパクでしたっけ?

ぼやき先生:その通り。
VLDLにLPLが働きかけて出来るものだな。しっかり学習出来てるようで安心だ。

迷ホラ吹き:でも、最後にワケの分からない「超小型カイロ」だ「残骸」だってなことをおっしゃってましたよね。使い捨てカイロか?

媚多眠氏:そんなワケないでしょ。

迷ホラ吹き:ミクロのカイロで「カイロミクロン」。
で、残骸があるっていうから使い捨てかな〜って・・・。
もしかしたら略して「CM」? 使い捨てカイロのコマーシャルだ!

媚多眠氏:それはふざけ過ぎですって。

ぼやき先生:しかし、確かに「CM」と略すこともある。

迷ホラ吹き:やったー!

ぼやき先生:キロミクロンともいうカイロミクロン(Chylomicron)だが、カイロ(Chyle)は「懐炉」ではなく「乳糜」といった意味なんだな。

迷ホラ吹き:えへへ、懐炉じゃないことは分かりましたけど、何ですか? その「にゅうび」ってのは。


▲このページのトップへ ■目次へ  ■TOPへ


リポタンパクの代謝-2

ぼやき先生:乳白色のリンパ液のことさ。

迷ホラ吹き:乳白色のリンパ液とカイロミクロンは、どんな関係があるんですか?

ぼやき先生:カイロミクロンは、リンパ液を乳白色に濁らせるってことなんだな。

迷ホラ吹き:それはどうして?

ぼやき先生:脂肪が多いからさ。牛乳が白く見えるのと同じようなことだろう。

媚多眠氏:カイロミクロンは、リポタンパクの一つだってことを忘れないで下さいね。

迷ホラ吹き:あっそっか。
ほとんどが中性脂肪だというリポタンパクなんですね。そいつは、いったいどこから湧いてくるんですか?

媚多眠氏:ウジみたいに言わないで下さいよ。小腸ですよ。

迷ホラ吹き:小腸といえば栄養を吸収するところですね。

媚多眠氏:よく御存じで。

ぼやき先生:小腸の細胞から吸収された栄養素は、血管リンパ管に入るんだな。
小腸の血管は集まって門脈を形成して、肝臓につながっているんだ。

迷ホラ吹き:なるほど、小腸から吸収された栄養素は肝臓へ行くんですね。

ぼやき先生水溶性の栄養素はな。

迷ラ吹き:ええっ、じゃあ脂肪は?

ぼやき先生:基本的には、リンパ管に入るのさ。そしてその時、カイロミクロンが登場するんだな。内臓脂肪とは行き先が違うってことさ。

媚多眠氏:そうなんですよね。
脂溶性栄養素は、小腸細胞でカイロミクロンを形成して毛細リンパ管に入るんですね。

迷ホラ吹き:へぇ〜、食べた脂肪は門脈じゃないんだぁ。で、脂溶性栄養素って?

媚多眠氏:カイロミクロンはほとんどが中性脂肪だということですが、その中にはコレステロールはもちろん、ビタミンAコエンザイムQなどの脂溶性ビタミンも含まれるということですね。

迷ホラ吹き:なるほど。で、毛細リンパ管に入ってどうなるんですか?

媚多眠氏:リンパですから、静脈につながるんでしょうね。

ぼやき先生:その通り。
毛細リンパ管から小腸管膜リンパ節、腹腔リンパ節から胸間リンパを経て、鎖骨下静脈付近に流れ込むということなんだな。

媚多眠氏:だから、ビタミンEなどは、飲んだ後血中濃度が上がるのに時間がかかるんですね。

迷ホラ吹き:だからっていうのは、どうしてですか?

媚多眠氏:リンパの流れは、血液の流れよりかなり遅いんですよ。

迷ホラ吹き:ふ〜ん。で、静脈に流れ込んだカイロミクロンはどうなるんですか?

ぼやき先生:静脈は心臓につながっているだろう?

迷ホラ吹き:おおっ、ってことは、全身に行き渡るんですね。

ぼやき先生:そういうことだな。中性脂肪というのは重要なエネルギー源だから、その運び屋であるカイロミクロンは体中で利用されるといえるだろう。もちろん、働きものの酵素・LPLに頼るんだがな。

媚多眠氏:LPLによって中性脂肪が少なくなったカイロミクロンを「レムナント」というんですよ。残骸という意味です。

▲このページのトップへ ■目次へ  ■TOPへ


リポタンパクの代謝-3

ぼやき先生:「カイロミクロンレムナント」は肝臓に取り込まれるんだが、マクロファージの標的になることが問題だということなのさ。

迷ホラ吹き:マクロファージの餌食になるってことですか?

ぼやき先生:うむ。

媚多眠氏:悪玉リポタンパクとして、記憶に追加しといて下さい。

迷ホラ吹き:え〜、ってことは「酸化LDL」「小型LDL」「IDL」そして「カイロミクロンレムナント」の4つが、悪玉リポタンパクですね。

媚多眠氏:それらが多いと、動脈硬化になりやすいということです。

ぼやき先生:残骸情報を一つ追加しておこう。記憶に役立つと思うんだな。

迷ホラ吹き:残骸情報?

ぼやき先生IDLレムナントだということさ。

迷ホラ吹き:中間型リポタンパクがってことですか?

ぼやき先生:うむ。

媚多眠氏:カイロミクロンレムナントは、LPLによってカイロミクロンから脂肪が分解された残骸だったでしょう。では、中間型リポタンパクのIDLは?

迷ホラ吹き:確か、VLDLとLDLの中間の大きさでしたよね。

媚多眠氏:そうです。

迷ホラ吹き:・・・! なるほど。VLDLの脂肪が分解された残骸ですか。

ぼやき先生:その通り。だから、IDLのことを「VLDLレムナント」とも言うんだな。

媚多眠氏:外因性の代謝でも内因性の代謝でも、レムナントが増えるのは良くないということですね。

迷ホラ吹き:「外因性」と「内因性」?

媚多眠氏食事由来の脂質代謝と、肝臓由来の脂質代謝のことです。

迷ホラ吹き:食事由来ってことは、口から食べた脂肪のことですよね。

媚多眠氏:そうです。それがカイロミクロンから始まるということです。

ぼやき先生:食べた脂肪は小腸上部で消化吸収され、小腸細胞内でカイロミクロンとなりリンパへ放出される。それが血液を流れる間にレムナントになって、肝臓に取り込まれるまでを「外因性脂質代謝」というのさ。

迷ホラ吹き:じゃあ、肝臓由来が内因性なら、それはVLDLですね。

ぼやき先生:そう。糖質から合成された脂肪酸などから作られる、中性脂肪をタップリ載せたリポタンパク・VLDLの放出が始まりなんだな。

媚多眠氏:そのVLDLが、IDLからLDLへと変わっていくのが「内因性脂質代謝」なのですよ。

迷ホラ吹き:そのLDLがからだの隅々にまで流れていって、コレステロールを必要とする細胞にコレステロールを届けるってワケですね。

ぼやき先生:そういうこと。どちらの代謝でもレムナントは生じるんだが、それがいつまでも滞ってはいけないということなんだな。

媚多眠氏:内臓脂肪が多いとその分解産物が多くなり、それが門脈にのって肝臓へ行くという話を思い出せば、お腹まわりの太さには気を付けようって気になるんじゃないでしょうか。

▲このページのトップへ■目次へ■TOPへ


リポタンパクの代謝-4

迷ホラ吹き:ホントですね。

媚多眠氏:運動が大切ですが、リンゴポリフェノールなどは利用価値があるといえるでしょう。そして、脂質代謝の重要なビタミンの筆頭はB2ですね。

迷ホラ吹き:ところで、いろいろな種類のリポタンパクが出てきましたけど、違いは中性脂肪やコレステロールの量だけなんですか?

ぼやき先生:もちろん、タンパク質の種類にも違いがあるんだな。

迷ホラ吹き:やっぱり!

媚多眠氏:「やっぱり!」って、どうしてそう思ったんですか?

迷ホラ吹き:だって、カイロミクロンから中性脂肪が減っていったら、VLDLになりそうな気がするじゃないですか。なんでかな〜って。

媚多眠氏:なるほど、そうですね。

ぼやき先生:アポタンパクはアポAアポBアポCアポEなどに大別されるんだが、そのアポタンパクの比率がリポタンパクによって違うということなんだな。

迷ホラ吹き:ややこしそうですね。

ぼやき先生:「アポA」はHDLの目印みたいなものだし、カイロミクロンの主要アポタンパクは「アポB48」で、VLDLのは「アポB100」だ、なんて違いがあるのさ。

迷ホラ吹き:アハハ、こりゃ、確かにややこしいや。でも、なんで「アポD」がないんですか?

ぼやき先生:もっとややこしくなるからさ。

迷ホラ吹き:ひぇ〜。

ぼやき先生:アポDもあるんだが、シロートはそこまで知らなくても良さそうだってことなんだな。わしもよく知らん。

迷ホラ吹き:すご〜く了解!

媚多眠氏:アポタンパクは、酵素活性にも関わっているんですよね。

ぼやき先生:カイロミクロンとVLDLに共通の「アポCII」「アポCIII」なんてのもあり、LPLを活性化したり活性阻害したりするんだな。

迷ホラ吹き:スイッチになっているって事でしょうか?

ぼやき先生:うむ。それだけでなく「リガンド」にもなっているのさ。

迷ホラ吹き:リガンド?

媚多眠氏:受容体にくっつく部分のことですよ。
例えばコレステロールを必要としている細胞には「LDL受容体」があって、そこにくっつくアポタンパクがリガンドになっているということです。

ぼやき先生:LDL受容体のリガンドは、アポB100なのさ。

迷ホラ吹き:な〜るほどね。ところで、どっちの脂質代謝にもHDLが出てきませんでしたが、どうしてですか?

▲このページのトップへ ▼▼次へ  ■目次へ■TOPへ

おしゃべり分子栄養学 57 
○●○●○●○●○●○●??…! (^.^)/~~●○●○●○●○●○●○

イチョウ葉エキスはこちら 免疫食品インターパンチはこちら タンパク製剤はこちら


inserted by FC2 system