媚多眠氏のお店の販売商品一覧
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おしゃべり分子栄養学 58
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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コレステロール逆転送系-1

媚多眠氏:前回はリポタンパクの代謝の話でした。

迷ホラ吹きカイロミクロンVLDLIDLLDLHDLは、コレステロール中性脂肪の含有比率が違うだけじゃなくて、タンパク質の種類が違うって事でしたね。

媚多眠氏:結合しているアポタンパクには、多くの種類があります。リポタンパクによって、その種類と割合が違うということでした。

迷ホラ吹きLPLって酵素による変身は分かり易かったですよ。
カイロミクロンはカイロミクロンレムナントになって、VLDLはVLDLレムナントになるんですよね。

媚多眠氏:そうですね。

迷ホラ吹き:VLDLレムナントがIDLのことで、それがLDLに変わるけど、カイロミクロンはVLDLに変わるわけではないって事でした。

媚多眠氏:カイロミクロンから始まる外因性脂質代謝と、VLDLから始まる内因性脂質代謝の話ですね。

迷ホラ吹き:どっちのリポタンパクも、スタートは大量の中性脂肪なんですよね。

ぼやき先生:大雑把にいえば、そういうことになるんだな。

媚多眠氏:そして、肝臓は、終点であり出発点だということです。

迷ホラ吹き:肝臓は大事なんですね。
それにしてもアポタンパクとやらの話が、ややこしや〜〜、ややこしや〜〜。

媚多眠氏:な〜に言ってるんですか。

迷ホラ吹き:アポタンパクって、種類がいくつもあって、酵素が働くためのスイッチになったり、細胞がコレステロールを受け取るための受容体とくっつくところになったりするんですよね。

ぼやき先生:それだけ理解しておれば上等。

迷ホラ吹き:でも、善玉コレステロールのHDLは出てきませんでした。

媚多眠氏:ここまで勉強したんですから、HDLのことは「善玉コレステロール」ではなく「善玉リポタンパク」と言いましょう。

迷ホラ吹き:そうでしたっけ。コレステロール自体には善玉も悪玉もない、一つの物質だってことでしたものね。

ぼやき先生:そういうことだな。
今回のメタボリックシンドロームの診断基準も、高脂血症に関して問題にするのは、中性脂肪とHDLコレステロールの数値なんだ。

媚多眠氏:LDLコレステロールや総コレステロールは診断基準に入ってない、ということなんですね。

迷ホラ吹き:アレレ、ちょっと質問です。


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コレステロール逆転送系-2

媚多眠氏:なんですか?

迷ホラ吹き:コレステロールは一つの物質だってのに、検査項目にはたくさん種類がありますね。もしかしたら、それぞれのリポタンパクに含まれるコレステロールの量ですか?

媚多眠氏:そうです。
HDLコレステロール」といえばHDLに含まれるコレステロール、「LDLコレステロール」はLDLに含まれるコレステロールの量をいってるんです。
1デシリットル中に何ミリグラム入っているか、ということですね。

迷ホラ吹き:な〜るほど。じゃぁ、総コレステロールってのは?

媚多眠氏:当然、全てのリポタンパクに含まれるコレステロールの量ということです。

迷ホラ吹き:VLDLもLDLもIDLもHDLも、ぜ〜んぶってことですか?

媚多眠氏:含有量は少ないでしょうがカイロミクロンもでしょうね。
それら全てのリポタンパクをバラバラにしてコレステロールを取り出し、それを合計した量が総コレステロールということです。

ぼやき先生:中性脂肪も同じことさ。

迷ホラ吹き:と、おっしゃいますと?

媚多眠氏:単に中性脂肪といったら、全てのリポタンパクから取り出した中性脂肪の合計だということです。

ぼやき先生:「HDL中性脂肪」や「LDL中性脂肪」もあるということなんだな。

迷ホラ吹き:そういうことだったんですか〜!
じゃ、カイロミクロン中性脂肪やVLDL中性脂肪ってのは数値が高いんでしょうねぇ。

ぼやき先生:その数値を聞いたことがないので分からないが、カイロミクロンの90%、VLDLの60%が中性脂肪だというからその可能性は高いんだろう。

迷ホラ吹き:いや〜、HDLやLDLなどのリポタンパクと、コレステロールや中性脂肪の関係が分かってきましたよ。

ぼやき先生:では、コレステロール逆転送系の主役・HDLの話にいくとするか。

迷ホラ吹き:コレステロール逆転送系?

媚多眠氏:HDLは、細胞で余ったコレステロールを受け取り肝臓まで運んで処理します。コレステロールを運ぶ方向が、LDLなんかとは逆ということですね。

ぼやき先生:うむ。
HDL専用の「アポA-1」というアポタンパクは、末梢組織の細胞膜表面にある「ABCA1」にくっついて遊離コレステロールを引き抜くんだな。

迷ホラ吹き:エービーシーエーワン?

ぼやき先生:名前なんか覚えなくていいさ。ここではアポA-1の受容体タンパクと考えればいいんだな。

媚多眠氏:前回、アポAはHDLの目印だなんて話があったことを思い出して下さい。

迷ホラ吹き:それでHDL専用か。
で、そのうちのアポA-1がコレステロールの余っている細胞にくっついて、コレステロールを引き抜いてくれるってんですね。

ぼやき先生:そういうことさ。

媚多眠氏:そのほかに活躍するのが「レシチン-コレステロール・アシルトランスフェラーゼ」ですね。

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コレステロール逆転送系-3

迷ホラ吹き:アハハ、長い名前ですが「レシチン」と「コレステロール」は知ってますから、問題は後半だけです。でも「ラーゼ」というところから、酵素だってことは分かりますよ。

ぼやき先生:それだけ分かれば充分。

媚多眠氏:そうですよ。略して「L-CAT」と呼びますから。

迷ホラ吹き:えるきゃっと!? Lサイズの太った猫ですか?

ぼやき先生:まあ、猫の手も借りたいほど忙しく働くのが酵素というものだから、そう言っても良いかもしれん。だが、働いた結果は吸引といっていいだろう。

迷ホラ吹き:エステみたいですねぇ。脂肪吸引ですか〜。

媚多眠氏:脂肪じゃなくてコレステロールですって。

迷ホラ吹き:あ、そっか。

ぼやき先生:遊離コレステロールに脂肪酸をくっつけるのが、L-CATの働きなんだ。
脂肪酸のくっついたコレステロールは、HDLの真ん中のほうへ移動していくのさ。そして、このL-CATにスイッチを入れるのもアポA-1なんだな。

迷ホラ吹き:なるほど。
アポA-1は、酵素L-CATのスイッチにもなっているし、ABCA1のリガンドにもなっているってことですね。

媚多眠氏:素晴らしい! 受容体にくっつく部分をリガンドというなんてことを、よく思い出しましたね。

迷ホラ吹き:えへへ。
昨夜、元《菊姫》の杜氏で能登四天王の一人・農口尚彦さんの醸す《常きげん・山廃純米酒》の、酸味の利いた深い旨みを味わったおかげかなぁ。

媚多眠氏:な〜にを言ってんですか。

迷ホラ吹き:あはは・・・。でも、脂肪酸のついたコレステロールは、どうしてHDLの真ん中へ行くんですか?

ぼやき先生コレステロールエステルは疎水性なんだな。

迷ホラ吹き:コレステロール・エステル?

媚多眠氏:エステルって覚えてますか?

迷ホラ吹き:アルコールが酸で中和されたものでしたっけ。

媚多眠氏:おしりに「オール」とつくのはアルコールの仲間でしたよね。

迷ホラ吹き:コレステロール!

媚多眠氏:そして、脂肪酸という酸です。

迷ホラ吹き:なるほど! コレステロールが脂肪酸とくっつけば、エステル化合物だ!

媚多眠氏:そのコレステロールエステルは疎水性だという話です。

迷ホラ吹き:いやいや、ですから、疎水性だとどうして真ん中へ行くのかって・・・。

媚多眠氏:疎水性ということは、水になじまないということです。

ぼやき先生:まわりの血液は水だといえるだろう。

迷ホラ吹き:そうでしょうね。

ぼやき先生:そこで、リポタンパクの意味を思い出して欲しいんだな。

迷ホラ吹き:コレステロールやら中性脂肪やら、水に溶けない成分を運ぶためにタンパク質でくるんだのが・・・、あっ!

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コレステロール逆転送系-4

ぼやき先生:分かったようだな。

迷ホラ吹き:水中にあるリポタンパクは、水になじむ部分が外側に、なじまない部分が内側になっているわけですね。

媚多眠氏:そうです。自然にそういう構造を取るんです。
だから、疎水性のコレステロールエステルはHDL表面から内部に移動するわけです。

迷ホラ吹き:分かりました。で、そういうL-CATの働きが、なぜコレステロールの吸引になるんですか?

ぼやき先生:HDL表面のコレステロールが内部に移動したら、HDL表面に隙間が出来ることになるだろう。
その隙間を埋めるために標的細胞からコレステロールを引き抜くことになるからなんだな。吸引している感じだろう?

迷ホラ吹き:な〜るほど。
そうするとHDLは、吸引したコレステロールのせいでどんどん大きくなりそうですね。

媚多眠氏:その通りです。
コレステロールで大きくなったHDLは肝臓へ取り込まれ、ため込んだコレステロールが処理されるわけです。

ぼやき先生:主に胆汁酸に変換して、胆汁中に捨てられるのさ。

迷ホラ吹き:それが、多過ぎるコレステロールの調整になるってことですね。

ぼやき先生:コレステロールを処分出来るところは、肝臓しかないからな。その時、レシチンが足りないと胆石になりやすい、なんて話も思い出して欲しいところさ。

媚多眠氏肝臓でのコレステロールを胆汁酸に変える代謝では、ビタミンCが要求されるんですよね。

ぼやき先生ビタミンCが足りてないと、リポタンパクの代謝もうまくいかないことになり、コレステロール値にも影響が出るというものだろう。

迷ホラ吹き:レシチンはタマゴや大豆ですね。でも、ビタミンCがコレステロール値にも関係してるなんて、ちょっとビックリです。

媚多眠氏:その他、リポタンパクの酸化予防が重要なことは、分かってますよね?

迷ホラ吹き:そうでしたね。酸化LDLになるのがまずいんですからね。
そのためには、脂溶性ビタミンのビタミンEコエンザイムQをタップリ取ればいいんですよね。

媚多眠氏:それに、世界標準のイチョウ葉エキスも役立つ筈です。

ぼやき先生:今まで話したHDLによるコレステロール逆転送系には、CETPの問題もあるんだな。

迷ホラ吹き:ま〜た、アルファベットの羅列だ。

ぼやき先生:「cholesteryl ester transfer protein」の頭文字を取ったものさ。

迷ホラ吹き:コレステリル・エステル・トランスファー・プロテイン!

ぼやき先生:「コレステロールエステル転送タンパク」という意味だな。

迷ホラ吹き:そのCETPが、HDLのコレステロールをどこかに転送するんですか?

ぼやき先生:CETPは、HDLコレステロールとVLDL、IDL、LDLの中性脂肪を交換するんだな。
末梢で余ったコレステロールをむやみに捨てることなく、再び身体中に分配する働きといえるだろう。

迷ホラ吹き:コレステロールは大切な栄養だっていってましたっけね。

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