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おしゃべり分子栄養学 7
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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酸化ってどういう事?-1

迷ホラ吹き動脈硬化の原因は、「コレステロールではなく『酸化したコレステロール』だ」っていうのが前回の話だったと思うんですが…。

媚多眠氏そうです。より正確にいうと、コレステロールを運ぶリポタンパクの『LDL』が酸化して『変性LDL』となり、それが動脈硬化の原因になるということでした。

迷ホラ吹き悪いヤツはコレステロールじゃなくて、変性LDLだってことですね。

媚多眠氏:ええ、LDLっていうのは俗にいう『悪玉コレステロール』のことですが、LDL自体は全く悪玉でもなんでもなく『変性LDL』が悪玉だということなんです。そして、LDLを動脈硬化の原因になる変性LDLに変えてしまう、つまり酸化してしまうのが『活性酸素』で、今日はその話をうかがう予定です。

迷ホラ吹きなんとなく、活性酸素は悪の大元締めって感じがしますね。

ぼやき先生ほとんどの病気と関わっているので、そう言ってもいいかもしれんな。とにかく、活性酸素は健康問題の筆頭にくるキイ・ワードだ。このことを知らないで、いくら『健康に気をつけています』とか言っても、画竜点睛を欠くってことになり、健康に無頓着な人と大同小異ってことさ。

迷ホラ吹きどういうことですか?

媚多眠氏身体にいいという運動や栄養などに気をつけていても、活性酸素のことを知らなければ、健康に気をつけているとは言えないってことですよ。

迷ホラ吹きな〜んだ、そういうことか。先生の話はどうもまわりくどくていけねえや。

媚多眠氏活性酸素についての話は、もっと込み入ってくると思うんですが、現実問題の話として、変性LDLを作らないための栄養条件を先に聞いておこうと思います。

迷ホラ吹きそれはいい。込み入った話が分からなくても、どうしたらいいかということだけは押さえておこうって魂胆こんたんですね。

媚多眠氏魂胆とはなんですか。理屈を通さないとインチキにだまされるって話、忘れちゃったんですか?

ぼやき先生まあよかろう。変性LDLを作らないためのものってことは、LDLを活性酸素から守るものってことなんだが、その筆頭は『ビタミンE』だろうな。ビタミンEはアブラになじむものだから、身体の中でもアブラの酸化を防いでいるはずなんだ。LDLはアブラを多く含むからな。

媚多眠氏ところで、アブラと言えば、リン脂質を覚えていますか? 

迷ホラ吹ききゅ、急にふらないでくださいよ。『リ・ン・シ・シ・ツ』ですか‥‥? ちょっと待ってください。

媚多眠氏:レシチンの説明の時に出てきたヤツですよ。


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酸化ってどういう事?-2

迷ホラ吹きあー、思い出した。『コリン・リン脂質』がレシチンでしたね。そうだった。細胞膜の主成分がリン脂質で、その大部分がレシチンだということでした。

媚多眠氏よく思い出してくれました。『細胞膜』ってのは細胞の囲いだから、体中のほとんどの部分にあるってことも分かりますよね。

迷ホラ吹きヘへヘ、何を言いたいのか分かりましたよ。

ぼやき先生ほほー。

迷ホラ吹き:脂質っていうくらいだから、リン脂質はアブラです。ってことは細胞膜はアブラでできていて、その「細胞膜の酸化」、つまり「身体中の酸化を防いでいるのが『ビタミンE』なんだよ」ってことを言いたいんじゃないですか?

媚多眠氏見事に復習できましたね。額からアブラ汗が出ていますよ。

迷ホラ吹き正直いって冷や汗です、これは…。そんなことより、その身体中のアブラの酸化を防ぐビタミンEをとるには、何を食べたらいいんですか。

ぼやき先生アーモンドなど、ナッツ類に比較的多いんだがと同じでビタミンEも量的にとれにくいんだな。ビタミンE剤を利用する方が合理的、現実的だ。ただし、ビタミンE剤はメーカーによる品質の格差が大きいので注意が必要だ。

迷ホラ吹きふ〜ん。有名メーカーのものならいいってことかな?

媚多眠氏そうなら、ことは簡単ですがね。

ぼやき先生ビタミンの他にLDL活性酸素から守るものは、ニンジンやカボチャの皮に多い『カロチノイド』などもあるが、有力なのは『イチョウ・フラボノイド』だろうな。

迷ホラ吹きイチョウ・フラボノイド? 何ですか、それ?

媚多眠氏植物に含まれる黄色い色素に『フラボノイド』というものがあるんですが、そのうちのイチョウの葉に特有のフラボノイドを『イチョウ・フラボノイド』というんです。イチョウ・フラボノイドを含むイチョウ葉エキスは、活性酸素に対抗するだけでなくいろいろ身体にいいことが報告されています。

迷ホラ吹きそんなに良いものがあるんだ!

媚多眠氏ただし、イチョウ葉エキス製剤もメーカーによる品質にかなり差があります。

ぼやき先生では、細胞膜やLDLの酸化予防に何がいいか分かったところで、そろそろ込み入った話に入るとするか。

迷ホラ吹きちょっと待ってください。今、僕が活性酸素について知っていることは二つあるわけです。一つは身体を酸化させる悪いものらしいってこと、もう一つはコレステロールを合成するときに自分の身体の中で発生するってことです。

媚多眠氏なるほど。

迷ホラ吹きでも、すでにこの時点で疑問があるんです。『酸化』の意味がよく分からないんですよ。「酸素と反応すること」とか、曖昧なことしか思い出せないんですが、『酸化』ってどういうことなんでしょう?

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酸化ってどういう事?-3

媚多眠氏そうですね。『酸化』の意味も変わってきていますからね。

ぼやき先生昔は酸素と化合することを酸化といっていたんだが、分子原子のことが細かく分かってくると酸化の意味が拡がってきちゃったんだな。

媚多眠氏『分子』や『原子』は知っていますよね。

迷ホラ吹き酸素が『オーツー』で、水が『エッチツー・オー』ってやつでしょ?

媚多眠氏:酸素分子式と、分子式のことですね。酸素分子・オーツーは『O2』と書いて、酸素原子が2個でできていることを表します。水分子・エッチツーオーは『H2O』と書いて、水素原子2個と酸素原子1個でできていることを表しているわけです。

ぼやき先生分子や原子って言葉を知っているからには『電子』ってのも聞いたことがあるだろう。分子ってのは原子が集まってできているんだが、原子ってのは『原子核』とそれを取り巻く『電子』からなっているんだ。今どきの中学生は、こんなことも習っているはずなんだな。老いては子に従えって。

迷ホラ吹き先生の場合は、「孫に従え」じゃないですか? 
ところで、分子栄養学の分子ってのはDNA分子のことだっていってましたよね。遺伝子分子がDNA分子だとか。

媚多眠氏そうですよ。

迷ホラ吹き:そのDNA分子の『分子』と、さっき言った酸素分子や水分子の『分子』とは同じ意味の分子ですよね。

媚多眠氏もちろん、そうです。同じ『物質』ですから…。何かしっくりこないようですね。

ぼやき先生生き物は物質が集まってできているんだな。その生き物を含めて、すべての物質は『分子』という小さな粒子からできているんだ。水は水の分子、タンパク質はタンパク質の分子、DNAはDNAの分子からできているってわけさ。ところが、その分子ってやつはさらに小さな粒子に分けられるんだな。

迷ホラ吹きそれが『原子』ですね。すっきりしてきました。続きをお願いします。

ぼやき先生その原子の構造なんだがね、すべての原子は中心に原子核があり、その周りをいくつかの電子が、決まった軌道を回っているってことが分かったんだな。

媚多眠氏ちょうど太陽を中心とした太陽系のような感じですよ。

迷ホラ吹き太陽が原子核で、地球や火星などの惑星が電子ってことですね。

ぼやき先生原子核の周りを電子が回っているというのが原子だったら、原子の集まってできた分子がどんなふうになっているか分かるだろう。

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酸化ってどういう事?-4

迷ホラ吹き電子がグチャグチャ・ウヨウヨ回っている中に、原子の数だけ原子核があるってことになるんじゃないですか? エヘヘ…。

ぼやき先生そういうことだ。

迷ホラ吹きグチャグチャ・ウヨウヨだなんて、科学ってそんなもんでいいんですか?

ぼやき先生そんなものは科学でも何でもないが、分子の性質ってのは「分子の周りの電子の状態で決まる」ってことが重要なんだ。

媚多眠氏もし原子が真ん丸だとしても、分子になれば真ん丸がいくつも集まっているわけですから、表面はサツマイモみたいにデコボコしているってことです。

迷ホラ吹きサツマイモ?

媚多眠氏分子の表面の電子の状態のことですよ。

ぼやき先生繰り返しになるが、『物質』というのは原子や分子でできているわけだ。そして、その物質から電子を奪うことを『酸化』というんだな。ついでに言えば、電子を与えられることを『還元』という。

媚多眠氏たとえば、サツマイモから虫が電子を奪ったとします。すると「サツマイモは虫によって酸化された」というわけです。ついでに言うと「虫はサツマイモによって還元された」ということなんですよ。

迷ホラ吹きなるほど。酸化と還元は「どちらの立場から見るか」の違いなんですね。

ぼやき先生酸素に『酸化力』があるって話は前にした。その酸化力が特別に強いものを『活性酸素』ということも言った。ということは、「活性酸素というのは相手から電子を奪う力の特別に強い酸素だ」ということになるんだな。

迷ホラ吹き酸化の意味がよく分かりましたけど、特別に強い酸化力を持つ酸素が活性酸素だってことは、酸素には種類があるってことなんですね。

ぼやき先生もちろん、そういうことだな。空気中の酸素は正確に言うと『三重項酸素』というんだ。

迷ホラ吹きウワーッ、やっかいなこときいちゃった。

媚多眠氏そんなこと言わないで。普通の酸素が『三重項』だったら、何か予想できるんじゃないですか?

迷ホラ吹き『イチ・ジュウコウ』とか『ニ・ジュウコウ』ですか?

媚多眠氏そうそう、その通りです。それが活性酸素です。

ぼやき先生2種類の活性酸素が出たってことだな。それぞれ『一重項酸素』『二重項酸素』という。ただし二重項の方は『スーパー・オキサイド』と言うんだ。

迷ホラ吹き活性酸素って一つじゃないんだ。やっぱりきくんじゃなかった。トホホ…。

ぼやき先生残りの2種類は次回ということか。

迷ホラ吹きゲッ、まだあるの?!

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