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おしゃべり分子栄養学 11
某フィルハーモニー管弦楽団所属<
迷ホラ吹き>さん、分子栄養学研究者<ぼやき先生>、
ぼやき先生を尊敬する薬店主<
媚多眠氏>による健康談義です。
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縁が切れない活性酸素-1

迷ホラ吹き:ふりんラジカル…、じゃなかった。フリーラジカルの連鎖反応ってのは恐ろしいことでしたね。

媚多眠氏活性酸素の恐ろしさ、そして活性酸素を除去するものの大切さを、しっかり理解してくださいね。

迷ホラ吹き:除去するものは、SODグルタチオン・ペルオキシダーゼなどですね。

ぼやき先生:ウム、それらは『活性酸素除去酵素』ということなんだが、酵素活性というものは40歳前後から落ちてくるものなんだな。それに、個体差もある。

迷ホラ吹き:そこで出てくるのが、『テイブンシ・ナンとか』っていうもので、ビタミンAビタミンCビタミンEイチョウ・フラボノイドとかあるんでしたよね。

ぼやき先生:『ナンとか』とは、心もとないな。

迷ホラ吹き:えへへ、演奏会間近でオーケストラの練習が忙しくて、あまり復習できなかったんです。でも、トリ・ペプチドのグルタチオンから『グルタチオン・ペルオキシダーゼ』、ふりんラジカルから『フリーラジカル連鎖反応』ってのはマスターしてきました。立派なもんでしょう。

媚多眠氏:自分で言わなきゃね。

ぼやき先生:だが、重要な活性酸素による反応の『フリーラジカル連鎖反応』と、重要な活性酸素除去酵素の『グルタチオン・ペルオキシダーゼ』を覚えたのは、確かに立派なもんだ。ついでにナントかじゃなくて『低分子・抗酸化物質』と、しっかり覚えておいてくれると嬉しいんだがな。

迷ホラ吹き:そうでした。『テイブンシ・コウ・サンカブッシツ』でした。確か一度覚えたはずですけど、忘れてましたねえ。

媚多眠氏:そうですよ。簡単に言っちゃうと、口から食べて吸収されるというのが低分子ということで、酸化を防ぐものだから抗酸化物質だって話をしましたもの。

ぼやき先生:忘れない、つまり記憶を固定させるには、再生することが重要なんだな。

迷ホラ吹き:再生?

ぼやき先生:思い出すってことだな。

迷ホラ吹き:そんな! 忘れちゃうから、思い出せないんじゃないですか!

ぼやき先生:わっはっはっはっ。確かに、そのとうりだ。

迷ホラ吹き:…笑い事じゃないんですけど…。

ぼやき先生:記憶についてといえば脳ということになり、その脳の話をすると、また話が脱線してしまう。「忘れる前に何回も思い出せばいいんだ」ということだけでも肝に銘じて、活性酸素の話に戻るとしよう。

迷ホラ吹き:活性酸素が身体を酸化させて病気になるってのは分かりましたし、それを除去するものの大切さも分かりました。でも、具体的な病気と活性酸素との関係についてはどうなっているんでしょう?


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縁が切れない活性酸素-2

媚多眠氏:そうですね。ほとんどの病気は、活性酸素が原因ともいわれますしね。

迷ホラ吹き:それから、身体の中で大量に発生するのがスーパー・オキサイドだって話があったと思うんですが、何でそんなものが発生するんでしょうね?

ぼやき先生:両方ともにいい疑問だ。

媚多眠氏:活性酸素を除去することも大切ですが、発生させなければ一番いいわけですから、2番目の疑問についての話を先にお願いします。

迷ホラ吹き:そうですよ、活性酸素が発生するから除去しなくちゃいけないんでしょ。最初から発生させなきゃいいんだ。

ぼやき先生:そう出来ればいいんだが、酸素を利用して生きるかぎり、活性酸素の発生から逃れることは出来ないんだな。このことは、地球上での生命の誕生から、進化の過程をたどるとよく分かることなんだがね。

迷ホラ吹き:こりゃ、また大きく出ましたねえ。健康の話から、進化論にいっちゃうんですか?

媚多眠氏:聞いたことあるかと思うんですが、最初、地球に酸素はなかったんですよ。

迷ホラ吹き:それで、酸素ができて、生きものが生まれたんでしょう?

媚多眠氏:それは、考えが浅いですよ。酸素なしで生きていた生き物のある種が、光合成によって酸素を作ったんですから。

迷ホラ吹き:えーっ! 生き物って酸素が無くても平気な奴がいたんですか?

媚多眠氏:ありゃりゃ、困った人ですね。先生、どうしましょう。

ぼやき先生:やはり、進化の過程をたどらねばいかんということかな。

媚多眠氏:そのようです。

ぼやき先生:地球の誕生は、今から約46億年前といわれているんだが、もちろんそこに生き物はいなかった。それから何億年経ってからかは知らんが、たった1コの生命が非常に確率の低い偶然に偶然を重ねて発生したんだ。地球上のすべての生き物の祖先ということだな。

迷ホラ吹き:その話、前に聞いて驚いた記憶がありますよ。その証拠は…。

媚多眠氏アミノ酸に対応するDNA暗号配列が、みんな同じだという話、ですね。

ぼやき先生:ウム、その時の地球の大気に酸素はなかったんだな。そのたった1コの生命からいろいろな生命が生まれていくんだが、そのうちに光合成をする生き物が生まれたんだ。

迷ホラ吹き光合成? さっきも言ってましたが、懐かしい響きですね。確か、二酸化炭素から、光のエネルギーを使って何かを作るんでしたよね?

媚多眠氏:自分のエネルギー源になるブドウ糖ですよ。

ぼやき先生:ここで思い出して欲しいのは、光合成によってブドウ糖を作る結果、酸素も出来るということなんだ。

迷ホラ吹き:そうでした。酸素が出来るんでした。

ぼやき先生:つまり光合成をする生物のせいで、地球の大気に酸素が増えていったんだ。

迷ホラ吹き:なるほどねえ。

ぼやき先生:しかし、その時はまだ生物にとって酸素は猛毒と言ってよかったんだな。

媚多眠氏:その時の生物は『嫌気性』と言って、彼らにとって酸素は公害ガスだったんですね。

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縁が切れない活性酸素-3

ぼやき先生:主に藍藻という原核生物が光合成を行っていたんだが、酸素障害を防ぐ機構を獲得した種が生き残ったってことだな。

迷ホラ吹き:酸素が公害ガスねえ。『ランソウ』と言う『ゲンカクセイブツ』が公害の発生源てこと?

媚多眠氏:そうですね。ついでに言っておけば、原核生物というのは細胞の中にを持たないやつです。つまり、いきなりDNAがあるんです、細胞の中に。細胞の中にを持っているやつは真核生物と言います。

迷ホラ吹き:『シンカクセイブツ』ですか。

媚多眠氏:藍藻から進化して、真核の藻類が大気中に酸素をイッパイ出すようになったって話なんですよ。

ぼやき先生:そして、さらに何億年かの進化の間に、その公害ガスの酸素を使ってエネルギーを作ることが出来るようになった生物が誕生したんだ。つまり、SODを始めとする酸素障害を防ぐ機構を獲得した生き物が誕生したってことさ。

媚多眠氏:それが『好気性』の生物ってことです。

迷ホラ吹き:へえー。さっきは『ケンキセイ』で、今度は『コウキセイ』ですか。

媚多眠氏:言っときますけど、このへんの話はまだ、単細胞生物だけですよ。

ぼやき先生:さらに大気中の酸素が増え、オゾン層が形成されたおかげで、生物にとって脅威だった強力な紫外線も遮断され、好気性生物はどんどん進化していったってことさ。

迷ホラ吹き:紫外線に当たりすぎると、ガンが出来るって言いますよね。

媚多眠氏:紫外線は直接DNAを切断できるし、活性酸素を一杯発生させるんです。

ぼやき先生:つまり、生物の進化は『酸素障害との戦い』だったと言えるんだ。

迷ホラ吹き:話の流れは分かりましたけど、ちょっと待って下さい。いったい、酸素が無いときの生き物はどうやって生きてたんですか?

ぼやき先生:酸素を使わないで、エネルギーを得ていたってことさ。生物にとって、エネルギーとはなんのことだか分かるかな?

迷ホラ吹き:ハイ???

ぼやき先生アデノシン三リン酸、略して『ATP』と言うんだが、生物にとってこのATPという物質を得ることが、エネルギーを得るということなんだな。

迷ホラ吹き:エイ・ティー・ピーですか。

ぼやき先生:そう、そのATPと言うエネルギー物質をたくさん作るのには、酸素を利用したほうが圧倒的に効率が良かったってことなんだ。

迷ホラ吹き:なるほど、それで好気性の生き物の方がエネルギーをたくさん確保して、ハバをきかせていったってことなんですね。

ぼやき先生:ついでに言っておけば、中国の気功師とやらが「離れた相手にエネルギーを送る」などとやってるのを見たことがあるが、ATPのことを知らないと見事に騙されるってワケさ。

迷ホラ吹き:ハ〜ン、やっぱりインチキだったんだ。

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縁が切れない活性酸素-4

媚多眠氏:そして、『ミトコンドリア』が出てくるんですよ。

ぼやき先生:そうだったな。ほとんどの好気性生物にはミトコンドリアがあって、取り込んだ酸素は細胞の中のミトコンドリアに持っていくんだ。

迷ホラ吹き:どうしてですか?

ぼやき先生:エネルギーを得るためさ。ミトコンドリアが酸素を利用して、たくさんのATPを作ってくれるんだ。『クレブスサイクル』と『電子伝達系』という2種類の装置で作るんだがね。

媚多眠氏:ミトコンドリアはエネルギー産生工場だと覚えて下さい。

迷ホラ吹き:ミトコンドリアが、酸素を使ってエネルギーを作るんですね。

ぼやき先生:全く効率良くエネルギー物質・ATPを作るんだが、利用する酸素の2%くらいが、どうしても活性酸素に変身してしまうってことが分かっているんだな。

媚多眠氏:生物の歴史は酸素障害をいかに抑えながら、酸素を有効利用するかということで続いているんですよ。

迷ホラ吹き:つまり、活性酸素を発生させなくすることは出来ないってことですね?

ぼやき先生:嫌気性生物に戻るわけにはいかんからな。

媚多眠氏:要するに、活性酸素は無駄に発生させなければいいってことなんですよ。

迷ホラ吹き:無駄に発生って?

媚多眠氏:普通に生活するにあたっての発生は仕方がないんですけれど、放射線紫外線をあびるとか、ウィルス細菌に感染すると大量の活性酸素が出るんですよ。

迷ホラ吹き:放射線って、たとえばレントゲン写真はとらないほうがいいってこと? 紫外線って、やっぱり日に当たらないほうがいいってこと? ウィルスに感染って、カゼをひかないほうがいいってことですか?

ぼやき先生:まあ、そういうことだな。医者が検査と称してむやみにレントゲン写真をとるのは考えものだし、わざわざ日焼けするなんてのは自殺行為と言っていい。

迷ホラ吹き:カゼはどうなんですか?

ぼやき先生免疫系が活躍すると、活性酸素が発生するんだな。

媚多眠氏運動も活性酸素の発生という意味では、よくありません。

迷ホラ吹き:運動するってことは、エネルギーをいっぱい使うってことだからですね。

媚多眠氏:そうです。エネルギーを使うってことはそれだけ酸素を使うということですから、活性酸素の発生が増えます。エアロビクスなんてのは酵素活性の落ち始める30才過ぎの人には、考えものですね。

ぼやき先生:アルコールやたばこもなんだが、ストレスを忘れてはいかん。ストレスが最も無駄な活性酸素発生源と言えるんだ。

迷ホラ吹き:活性酸素って、日常から縁を切れないんですね。トホホ…。

ぼやき先生:いつまでもクヨクヨするなってことさ。

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